時行はどのようにして英雄になるのか?
アニメ「逃げ上手の若君」の第1話「5月22日」の考察です。
ここでは南北朝時代の歴史をザックリ解説しています。
歴史を知るとよりアニメを楽しめるようになりますよ😊
ところで皆さんは北条時行はご存じでしたか?
恥ずかしながら私は高時までしか知りませんでした😅
時行は一体どういう人物なんでしょうね…?
時行様のことなら私にお任せください!!
え~っと…見るからに怪しいんで、帰ってもらえます?🤤
遠慮なさらずに!
何でもお答えしますから!
(意地でも帰らなそうだな…)
もう~今回だけですよ!😣
このページはアニメ「逃げ上手の若君」の1話のネタバレを含みます。
1話をご視聴の後で読んでいただると、より楽しめます。
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何故鎌倉幕府は滅んだのか?
時行「源頼朝公でさえ、平家を滅ぼすのに五年もかかった。なのに、たった二十四日で国を丸ごと滅ぼした男などいたでしょうか」
アニメ「逃げ上手の若君」第1話「5月22日」
高氏がすごい武人ということもあったんでしょうが、何でこんなにあっさり鎌倉幕府は滅んでしまったんですか?
24日で滅んだのは最短記録でしょうね✨
ところでゆんこさん、鎌倉時代に我が国が海外から二度侵攻されたことをご存じでしょうか?
あ~蒙古襲来ですね!
文永の役(1274年)と弘安の役(1281年)でしたっけ?
その通りです!
「蒙古襲来絵詞」は教科書で見たことがあるという方も多いかと思います。
元軍は撤退したんですが、幕府は御家人に十分な恩賞を与えることができなかったんです。
そもそも防衛戦だから、新たに領地が手に入るわけじゃないですもんね~😓
領地以外に何か恩賞はあげられなかったんですか?
困窮した御家人を救済するため、北条貞時様が徳政令(1297年)を出したんですが、あまり効果はなかったようですね。
御家人が幕府に不満を募らせた結果、高氏主導で幕府が滅んだというわけですか。
北条時行は実在する?
時行は実在します!
鎌倉幕府最後の得宗・北条高時の次男で、三度にわたって鎌倉を奪還し、反足利を徹底した人物とされています。
一体時行はどういう人物だったのでしょうか?
時行はどうやって英雄になる?
頼重「十歳の時に貴方様は天を揺るがす英雄となられまする。大戦の主となり、ある者は恐れ、ある者は敬い、国の未来すら変えることになるでしょう」
アニメ「逃げ上手の若君」第1話「5月22日」
二年後、時行は中先代の乱を起こします。
この時たった20日間ではありますが、鎌倉を奪還することに成功してるんですよね。
でも、たった20日間じゃ意味ないんじゃないですか?
そうでもないんです。
中先代の乱において、尊氏は後醍醐天皇の許可を得ないまま時行様を討ちにまいりました。
尊氏と後醍醐天皇の対立が深まった結果、南北朝時代に突入したんです。
なるほど、その後の歴史に大きな影響を与えたんですね。
ところで、頼重は中先代の乱で足利軍と戦って自刃したとあるんですが、何かコメントをお願いします😎
ゆんこさん、未来は全部分かったら面白くないですよ!
ええ~。
頼重の最期は気になるなあ…😖
時行の兄はどうなったの?
邦時「何か一つ条件が整えば、お前だけは英雄になれる。そんな気がするよ」
アニメ「逃げ上手の若君」第1話「5月22日」
時行の異母兄・邦時の最期は無残なものでした。
「太平記」によると、生け捕りにされた邦時は鎌倉に連れていかれたのちに首をはねられたようです。
此人未だ幼稚の身なれば、何程の事か有べけれ共、朝敵の長男にてをはすれば、非可閣とて、則翌日の暁、潛に首を刎奉る。
(現代語訳)邦時はまだ幼い身でしたので、生かしておいたところで何の害もありませんでしたが、高時の長男でしたので、生かしてはおけまいと、翌日の早朝に人知れず首を刎ねました。
『太平記』巻十一「五大院右衛門宗繁賺相摸太郎事」
この時邦時は9歳。
早すぎる死ですね😭
ところがどっこい。
邦時様の不幸はこれだけじゃないんですよ。
え!まだ何かあるんですか?😱
邦時様は伯父の五大院宗繁に裏切られて捕らえられたんです。
邦時は伯父に裏切られた?
伯父ってことは身内も同然ですよね。
何で宗繁は邦時を裏切ったんですか?
やむにやまれぬ事情があったんですか?
どうやら恩賞が目当てだったようですねえ。
想像以上にろくでもない理由だった!!😭
その後宗繁は武士の風上にもおけぬやつとして、誰にも助けてもらえず餓死したらしいです。
ま、当然の報いですね!
その他の小ネタ
ここでは細かい小ネタを3つ投下します。
高氏と尊氏は同一人物?
エンディングで「足利高氏」と表記されていて、「尊氏」じゃないの?と感じた方もいるかと思います。
当時は高時の偏諱を受けて高氏を名乗っていますが、倒幕の功労者として、後醍醐天皇の諱である尊治から一字を賜って尊氏を名乗るようになります。
北条家の家紋「三つ鱗」の由来
北条家の家紋は三つ鱗です。
北条時政が子孫繁栄を願って江の島に参籠したところ、満願成就となる21日目の夜に弁財天が現れました。
時政の願いを叶えることを約束した弁財天は、大蛇となって海に消えます。
大蛇が消えたあとには三枚の鱗が残され、時政はこれを北条家の紋にしたと伝えられています。
ちなみに弁財天は「正しい政治をしないと七代以上は続かない」と予言したそうです。
奇しくも弁財天の予言どおり、北条家は滅亡することになります😓
平和な日常が地獄絵図に
前半で平和な日常を描いておいて、滅亡のシーンでは死亡していたので感情が追いつかなかったです…。
戦乱の世ではこういうことがたびたびあったんでしょうね😓
時行が大切にしていたものが何もかも奪われてしまって、今後の展開が気になるところです。
1話の感想
初めはてっきり、この作品が実在の人物が登場するフィクションだと思っていたんですが、時行が実在する人物だったので非常に驚きました。
頼重の人物像やエンディング主題歌など、クセが強い部分も多く続きが気になる作品です😊
このブログでは「逃げ上手の若君」を各話考察してまいります。
教科書に載っているようなことから、ちょっとマニアックなネタまで幅広く掲載していこうと思っているので、よろしくお願いいたします🎵
頼重が今後も登場してくれるかは未定です🤣
次回の考察はこちら👇
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