ドゥラカからの手紙には何と書いてあった?
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」の第25話「?」の考察です。

アルベルト「先生…僕もタウマゼインを感じます。それを肯定し続けます」
アルベルトは少年期の事件以降、自らの好奇心を否定し続けてきましたが、司祭に諭されついに大学進学の一歩を踏み出すことができたようです!

告解室の司祭の正体がレフというのもいいんですよね。
ほとんどの方は忘れていると思うんですが、レフは新人異端審問官の一人でした。
同僚のシモンはヨレンタを逃がした罪で、火あぶりの刑となっています。
アルベルト編のレフも同僚を失っていたようです。

よく見るとレフの面影がありますね…。
「チ。」では主人公以外にも、脇役も「同じ時代を作った仲間」とスポットライトが当たるところが魅力だと思います!
- 暴走した知性
- ラファウ先生から得た学び
- 手紙には何と書いてあった?
- アルベルトの生涯年表
最終回では簡単に流された史実もあったので、その補足をしていきます。
あなたのタウマゼインを呼び覚ます内容となっていますので、是非最後までご覧ください🎵
前回の考察はこちら👇
このページはアニメ「チ。 ―地球の運動について―」の25話のネタバレを含みます。
24話をご視聴の後で読んでいただると、より楽しめます。
暴走した知性

ラファウ先生「僕は穏便に済ませたかった」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第25話「?」

…は❓

ちょっと画面の前で、バデーニばりの「は?」が飛び出してしまいました😱
前回「知りたいって欲望はクソだ」と、ラファウ先生と真逆のことをアルベルトが言っていたので、ラファウ先生のせいで父親が死ぬことになったのかな…と予想はしていたんですが、まさかの主犯!
完全に現行犯逮捕ですね…😓
そしてこれは2話のとある光景を思い出させます。

ノヴァク「あっちゃー。君ここの子だったの」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第2話「今から、地球を動かす」
ある子供が木の上にボールが引っかかって困っていたところをノヴァクが助けました。
子供が一通り遊んで帰宅したところ、ノヴァクが父親を拷問しているところを目撃する…というショッキングなシーンです。
「自分を助けてくれた人が父を痛めつける(殺す)」という点で同じですね。

ノヴァク「けど家族・友人の日々の信仰や生活を守るためなら、何だってする」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第2話「今から、地球を動かす」
ノヴァクも、今の世界を保持するために痛みを伴う拷問を繰り返していました。
第一章から第三章では、地動説を信じる者と異端審問官たちの対立が描かれており、主人公の視点からはノヴァクの行動が過激に映りました。
そのためノヴァクが悪役のように捉えられがちですが、実際にはそう単純ではありません。

ラファウ「今、たまたまここに生きた全員は、たとえ殺し合うほど憎んでも、同じ時代を作った仲間な気がする」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第23話「同じ時代を作った仲間」
ノヴァクの死の間際に現れたラファウは、「同じ時代を作った仲間」と言ってノヴァクの行動を肯定しました。
そしてラファウ先生の信念のために殺人もいとわなくなった姿勢は、「暴走するのは信仰だけではなく、知性も同様である」という戒めのようにも思うんですよね。
純粋すぎる信念が呪いになる瞬間とはこういうことなのかもしれません。

アルベルト「あなたとは違ったやり方で。疑いながら進んで、信じながら戻って、美しさに煌めきに迫り詰めてみせます」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第25話「?」
だからこそ、アルベルトのように「疑いながら進んで、信じながら戻る」という、矛盾を孕みながら進んでいく姿勢が大切なのかもしれませんね😊
手紙には何と書いてあったのか?

「えっ、郵便?うちに?」
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」第25話「?」

ドゥラカの手紙、届いてたぁー!😭

三章でドゥラカが最期に託した手紙、こちらの世界ではきちんと届いてたんですね😭
手紙には何と書いてあったのか文字起こしをしてみました!
文字が潰れてるので予想も入っていますが、ご了承ください。
tytuł własności
Przyrzekamy 10% zysku w przypadku opublikowania następujących dzieł:
O RUCHU ZIEMI
jolenta wydawca
Błogosławieństwem dla tych, którzy pokochali i wspierają
(和訳)
権利書
以下の著作物が出版された際、利益の1割を贈与します。
「地球の運動について」
発行人ヨレンタ
これまで愛してくださった方々、支援してくださった方々への感謝の気持ちを込めて。
手紙を締めくくる言葉は、地動説の感動の火を絶やさぬよう信念を貫いた人々への畏敬の念であったり、この「チ。 ―地球の運動について―」と作品を完走した私たちに向けた感謝の言葉のようにも思えて嬉しかったです!

Jasna ?? ?? Kraków, Polska
Potocki
ヤスナ クラクフ ポーランド
ポトツキ
余談ですが、住所も少しだけ確認できました!
ヤスナの後は多分番地とかだと思うんですが…。

現在のヤギェウォ大学(旧クラクフ大学)から北に4kmいったところにヤスナ通りというのがあるので、一章のポトツキとラファウはここに住んでたということでしょうか。
そうなるとラファウが12歳で入学しようとしていたのもクラクフ大学だったんですね…🤔
アルベルトはどんな人生を送ったの?

ラストにナレーションでザックリ説明されていましたが、大学に入学した後のアルベルトについて簡単に補足していきます!

月が楕円軌道を描いていることを突き止める
プトレマイオスの天動説は天体の動きを完全な円軌道の組み合わせで説明していましたが、アルベルトは月の運動を精密に観測し、数学的分析を行うことで、月が楕円軌道を描いていることを世界で初めて突き止めました。
この発見は、後のケプラーによる惑星の楕円軌道の証明や、コペルニクスの地動説の基礎となります。
プールバッハの『惑星の新理論』の注釈書を書く
1482年、アルベルトはプールバッハの『惑星の新理論』に関する注釈書『ゲオルグ・プールバッハの惑星理論に関する注釈』を書きました。
この注釈書は、プールバッハの理論を含む天動説一般に対して懐疑的な立場から書かれています。
アルベルトはコペルニクスを含む次世代の天文学者たちに、既存の理論に疑問を持ち、新しい宇宙の仕組みを考えるきっかけを与えたと言えそうです!
25話の感想

少しずつ時間が経過しているのを見ると、一章からアルベルト編までの繋がりはもちろん、のちにアルベルトが大地を動かすきっかけを作っていくというのを暗に示しているような気がしてきます!
もちろん手紙に書かれていたのは何てことはことない内容です。
そこには石箱の資料もオクジーが遺した本の中身もありません。
以下の著作物が出版された際、利益の1割を贈与します。
「地球の運動について」
しかしアルベルトは「地球の運動について」という本のタイトルにタウマイゼンを感じています。
これが最終的に地動説を証明していくことになるんですね。

まさにバタフライエフェクト!😉
ひょっとしたら私達の何気ないタウマイゼンも、後々どでかい発見に繋がっていくのかもしれません。
今ではネットで検索すれば大抵のことは分かります。
情報が溢れかえった現代ですが、その情報は大昔に誰かが「この感動を伝えたい」と思った結果生まれたんだと思うと感慨深いですよね。
私も当然記事を書く際にはネットで調べたりするんですが、「チ。」の考察を書く時にはその情報が生まれた過程に思いを馳せることも多かったです😆
全25話のご視聴、ありがとうございました🌏
— 『チ。ー地球の運動についてー』【公式】 (@chikyu_chi) March 15, 2025
スタッフ・キャスト一同お礼を申し上げます。
チ。を繋ぐ―
『チ。』は登場した全てのキャラクター達の物語を繋いでいます。そしてこの物語を体験して頂いた皆様にも繋がっている――
今、たまたまここに生きた全員は、同じ時代を作った仲間な気がします。… pic.twitter.com/LQ7iyPqJ6R
さて公式Xでは「チ。を繋ぐ」という試みをやっています。
大きく描かれたタイトルは「チ。」に登場した場面で構成されています。
画像を見ると右下だけ空欄になっていますね。
どうやら私達もこの物語を繋ぐ仲間にしてもらえるみたいです💕

右下の方にゆんこがいますよw
拡大版はこちら👇

ドゥラカの手紙を届けてくれたポストマンに敬意を表し、私も手紙を届ける伝書鳩ならぬ伝書インコになってみましたw
アニメ「チ。 ―地球の運動について―」では天動説に始まり、火星の逆行や満ちた金星など、天文学素人の私からすると学びの連続でした。
どう書けば皆さんに伝わるか試行錯誤の日々でしたが、温かいコメントに励まされここまで完走できて本当に嬉しいです!
この場を借りてお礼申し上げます😍
「知らないことを知る」というのは楽しいものです。
私の記事を通して知らないことを知る喜びが少しでも皆さんに伝われば幸いです。
文字はまるで奇跡ですよ。
それではまたどこかの考察記事でお会いしましょう!😍
しかし、『チ。』はこれで終わりではありません。先日からは日本科学未来館で展覧会もスタートしたばかりですし、グッズなどもまだいろいろと準備中です。
— 漫画編集者ちよだ (@cyd____) March 15, 2025
それに、近々またデカいご報告ができるかと思います。どうぞ楽しみにしていてください。本当にデカいです。
近々あるというデカい報告も楽しみ🎵
「ひゃくえむ」の映画化とは別なのかな…?
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