「運命を変えるには、時に協力も必要」ジャナンダ島に現れたノッカーにフシはどう戦う?
あらすじ
14話のあらすじはこちら。フシ「なんでッ・・どうして・・ッ!?ねーねッ・・!パロナ・・」
自分がパロナに変身出来たことで、パロナが既に亡くなっていることを知り、フシは一人愕然としていた。
パロナ(もしも命が無限なら、生きることにどんな意味を見出せばいいんだ?)
フシ「意味なんてわかんないよ。俺には難しい。あなたは命を何に使ったの?死ねたあなたは幸せだった?」
パロナ(ごめん。人の生き死にに意味を求めるなんて間違ってる)
フシ「まるで俺に言われてるみたいだ・・」
過去パロナが言っていたことを思い出しながら、まるでパロナと会話しているような錯覚にフシは陥る。
そこへ観察者が現れた。
観察者「素晴らしい器だ、ニナンナのパロナ。思ったより早く亡くなって良かった」
いちいち棘がある言い方に、嫌気がさしたフシは「うせろ」と観察者に言うのだった。
トナリという少女
トナリは何かとフシにまとわりついてきて、フシへの好奇心を隠そうとしない。
島に引き入れたことを謝ってきたり、フシをご飯に誘ったり、ピオラン救出の協力を申し出たり・・。
トナリ「世の中には死んだ方がいい連中ってのがちゃんといるんだ」
しかしトナリの言葉に納得できない部分もたくさんある。
トナリはのらりくらりと躱して、フシが知りたいことを教えてくれないことがあるからだ。
そんなトナリが少しだけ自分の事を話してくれた。
自分は父親が罪人でこの島に来たこと。
父親は人を殺したこと、そんなわけないと信じていたが、もう父親は死んでおり確かめるすべはないこと。
その無力感でいっぱいの時に、トナリはフシと出会ったのだと言う。
トナリ「どうやったらあたしのことすきになってくれるの?」
家族同然のピオランが捕まっている限り「ならない」というフシ。
ゼダンの港でフシ達を船に乗せるようにいった人(おそらくハヤセ)が、何かしてピオランが捕まっているに違いないと、トナリは言う。
そいつはまだジャナンダ島にいて、自分ならそいつが何者か船員に聞き出せると。
トナリ「協力するわ!ピオランを助け出すために!」
トナリ「運命をひっくり返すなら、時には協力も必要よ」
フシ「わかったよ・・」
フシはピオランを助け出すため、渋々トナリの協力を受け入れることにした。
トナリ「あ、そうだ。悲しい時は笑うといいぞ!」
・・やはりトナリのことはいまいち信用できない。
誇り高い戦士
トナリに任せておけないフシは、一人でピオランの匂いがする場所へと向かう。
そこは高い壁に阻まれて行けないが、先日獲得したモグラで土を掘り地面から壁を超える。
(グーグーやパロナがだれかを助けたヨウニ、オレモ・・!)
壁を超えた先には岩で出来た要塞のようなものがあり、そこからピオランの匂いがした。
ピオランの匂いがする小窓があるところへよじ登ろうとするフシ。
しかし要塞は険しく、フシは少し登ったところで落ちてしまう。
フシ「ピオラーーン!!」
ピオラン「その声は・・フシ・・フシなのか?どうしたその声!」
フシの声が届いたのだろう。
ピオランが小窓越しに返事をしてくれた。
フシは、今パロナの姿をしていること、恐らくパロナが亡くなったことを話す。
ピオラン「そうか・・あやつのことだから、きっと誰かを守るため、誇り高く死んだに違いない」
フシ「ホコリタカク・・」
そしてピオランは、フシだけで島を出るように言う。
フシなら魚か鳥を獲得すれば島から出られるだろうと。
ピオランがいる部屋は外から鍵がかかっており、フシがこの部屋に入ることが出来ても、鍵がかかっている限りピオランはこの部屋から出ることは出来ない。
ピオラン「ワシはな、元々罪人でしょっちゅう捕まっとる。戻るべきところに戻っただけじゃ」
トナリ(ウワサで聞いたよ。そのピオランって奴、昔ヤノメ人を10人毒殺したらしいじゃないか)
フシはトナリが言っていたことを思い出すが、そんなこと関係なかった。
自分に色々な物を教えてくれたピオランを助けたかった。
ピオラン「ええか。パロナはマーチが大好きじゃった。パロナの死を想うなら、あやつのやりたかったことをしてやれ。求める人の為に尽くし、弱きものを助けろ」
その時壁の向こうからトナリの声が聞こえた。
有益な情報を手に入れたから戻って来いと。
ピオラン「行け!フシ!!」
名残惜しかったが、「絶対助けるから!」と言い残し、フシはその場を後にした。
3回戦、カツヤマ拳法の使い手・ナンドとの戦い
トナリ「3回戦に勝ったら教えあげるよ」
あの後、フシはトナリに有益な情報のことについて聞くが、またもや躱され、3回戦勝利が教える条件だと言う。
残っている参加者はフシを含め4人。
これに勝てば決勝を残すのみである。
頭を蹴って脳を揺らせば、殺さず相手を戦闘不能に出来ると、トナリは忠告するがフシは無視する。
3回戦の相手はナンドと言う拳法家だった。
トナリに言われずとも、相手を殺さないようにパロナの姿で戦うフシだったが、観客の島民から大ブーイングを食らう。
対戦相手を殺さないフシが不満らしい。
島民「俺が殺してやるぜ!」
観客席からナンドを殺そうと矢が飛んでくる。
フシはナンドを庇い矢を受けてしまう。
ナンド「ど、どうして・・!?・・ガハッ」
フシは必死に剣で矢を叩き落とすが、ナンドは背中に矢を受け、倒れてしまった。
審判の男「勝者は不死身の少年!これで決勝進出です!」
担架に乗せられ運ばれていくナンドを見て、「俺の・・せいだ・・」とフシは無力感に苛まれるのだった。
居住区にて
上機嫌なトナリとは裏腹にフシの表情は暗い。
3回戦のことを引きずっているのだろう。
トナリと歩いていると、粗末な住居があり、そこに先ほどの対戦相手ナンドが寝かされていた。
その隣にはナンドの弟と思われる少年もいて、怪我をした兄の事を心配していた。
ナンド「俺なら生きてるぜ、不死身」
矢傷が辛そうではあるが、命に別状はなさそうだ。
フシは少しホッとした様子でナンドの傍に立つ。
仰向けに寝かされたナンドの手の平には△の烙印が押されていた。
この烙印は、罪人そのものではなく、罪人の家族である証である。
*罪人には△の中央に〇がついている
ナンド「お前みたいなのがどうして大会に出てんだ?」
「助けたい人がいて」と答えるフシに、ナンドは「一緒だな、俺と」と言う。
ナンドの母親は罪人だったが、去年亡くなったと言う。
ここに留まる理由はもうなくなったので、弟のために大会で優勝して島を出ようとしたのだと・・・。
フシ「優しいお兄ちゃんだ。君みたいな人、知ってるよ」
シンはグーグーのことを本当に大切に思っていた。
そしてパロナも、血の繋がりがなくともマーチのことが大好きだった。
フシ(この島にもこんな人がいる。誰かの為に命を使う人が)
ナンドの姿は誰かの為に命を使ったパロナのことを思い出させた。
ピオランはそれを「ホコリタカイ」と言った。
フシには「ホコリタカイ」がよく分からなかったが、誰かの為に命を使いたかった。
フシ「俺が優勝したら君らを外へ連れ出すよ!!」
ナンド「え・・」
フシ「君と同じことをしてみようと思っただけなだけど・・変なこと言った?」
ナンド「いや・・ありがとう。嬉しいよ」
一本の矢より、沢山の矢
ナンドの弟が「今夜はうちで過ごしたらどうですか?」というので、フシはそれに甘える。
火がつかずに困っていたところを、フシはグーグーに変身して助けてあげていた。
観察者「今すぐ少年の姿に戻れ。来たぞ」
観察者がフシにそっと囁き消えた。
島民が大挙して押し寄せて来て、フシに詰め寄る。
人を殺そうとしないフシが相当不満らしい。
島民「島民が命を懸けて戦っているのにお前は何だ!?戦いもしねぇ、殺しもしねぇ・・相手の心を踏みにじりやがって!!調子乗ってんじゃねぇぞ!!」
トナリがその場を取りなそうとして島民に殴られ、トナリを助けようとウーロイ達がやってきたり、その場は一触即発の空気に包まれた。
その時グーグーの姿のフシを、突如地中から現れたノッカーが貫いた。
先ほど観察者が「来たぞ」と言っていたのは、ノッカーの襲来を意味していたのだ。
島民たちは突然現れたノッカーに騒然となる。
フシ「早く・・逃げて!」
ノッカーは石の鎧で身を固めたオニグマの姿をしていた。
フシ(前のと同じだ!前みたいに火を使って・・!火?どうやって使ったんだっけ・・)
先ほどグーグーの器を奪われてしまったので、火を使った経験は覚えていても、グーグーのことを忘れていて変身できない。
現在フシが持っている器は、パロナ・オオカミ・カニ・モグラである。
フシ(何が出来る?!)
モグラの器を奪われ、絶体絶命のフシを助けたのは、何とトナリ達とジャナンダ島の島民だった。
ナンドも、先ほどフシに詰め寄っていた者達も、ノッカーを撃退しようと必死で応戦する。
火薬を詰めた矢を皆で放ち、フシも矢を大量に手から生み出しながら、パロナの姿で矢を放つ。
フシと島民達が放った大量の矢を受け、ノッカーは崩れていった。
フシは、マーチ・オニグマ・グーグーを取り戻した。(ついでにモグラも)
トナリ 「運命を変えるには、時に協力も必要。たった一本の矢より、沢山の矢で戦った方がいい!」
フシ「・・ありがとう」
フシにお礼を言われると思っていなかったトナリは面食らうのだった。
15話の感想
そういえば3回戦に勝ったら、ピオランに関する有益な情報を教えるとトナリは言っていましたよね。
トナリ「何と!ウチの船のスカイフィッシュ船長は、スイーツの食べ過ぎで体重が29kgも増えたんだ!」
心底どうでもいい情報だった・・・😭
フシ「いつもデタラメばかり!一度くらい本当のこと言えよ!」
と文句を言うフシに、うんうんと頷いてしまいましたよ。
まだ私自身はそこまでトナリという少女の性格を掴み切れない部分があるのですが、いたずら小僧というか、わくわくすることが好き、島からでるため何でも利用する、そんな印象を受けますね。
さて、フシのことですが、フシがモグラになってピオランを助けに行く時にこんな独白がありました。
トナリか・・いまいち信用出来ない奴だ
「死んだ方がいい連中がいる」ってなんでそこまで言える・・?
いなくなることでナニかを変えられるなら、それはイミをモッタ死だ
パロナはそれをよく思ワなかった
オレのことをもよく思ワないだロウ
デモそのオモイはダイジにしたい
オレにはそれくらいしかデキナイ
グーグーやパロナがだれかを助けたヨウニ、オレモ・・!
不死身であり、誰かが死ぬことで器を手に入れ成長するフシは、まさに人の死に意味を持たせる存在とも言えます。
「人の生き死にに意味を求めるなんて間違ってる」
そう言っていたパロナはそんな自分のことをよく思わないだろうと。
しかし、フシは死んでいった人達の思いを大事にしたいと言います。
少年「僕の事ずっと覚えていて」
マーチ「大人になるって”知っていく”ってことでしょ?」
パロナ「自分の生き方は与えられるものじゃない!自分で勝ち取るんだ!」
グーグー「俺が死んだら、俺になってな」
だからこそ、その人達の記憶を、思いを奪うノッカーとフシは戦うのです。
「不滅のあなたへ」というタイトルはフシ自身というよりも、不死身のフシの中で永遠に生き続ける人達のことなのかなぁと、最近は思うようになりました。
次回も楽しみです!😊
16話のあらすじを読む。
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