ヤノメ国からの脱出!フシ達は無事追手を振りきり逃げることが出来るのか?そして衝撃の展開。
あらすじ
4話のあらすじを読む。ペンナ「いい?これは人に見つかっちゃいけないゲームよ・・」
(あの時・・お姉ちゃんはどんな顔をしていたんだろう?)
ペンナは、パロナをオニグマの生贄にしないため、ゲームとウソをついてまで生贄の儀式からパロナを遠ざけた。
そして自分はオニグマの生贄に選ばれて死んで行った。
ヤノメ国へと連れてこられ、それぞれ別々の牢屋に入れられたフシ達。
パロナは看守の一人を隙を見て叩きのめし、牢屋のカギを手に入れる。
パロナ(お姉ちゃん・・あなたもきっと笑ってた・・そうでしょ?)
(だから私もお姉ちゃんに貰った命、ちゃんと使うよ)
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パロナ「脱出だ!さぁ、マーチ。帰ろう!」
マーチ「ねーね!」
ニナンナへ戻る計画を実行する時が来た。
マーチはまだ子供だから分からないだけなんだ
監獄を脱出する前に、パロナにはやらなければならないことがあった。
それはこれ以上ニナンナで生贄の儀式をすることがないように、オニグマの身体の一部を切り取るというものだった。
オニグマは死んだ。だからもう儀式は必要ない
そう証明する為、死んだオニグマの身体をニナンナに持ち帰っておきたかった。
マーチ「何しているの!ねーね、やめて!」
身体を切り取るなんて可哀想だというマーチ。
パロナ「オニグマが死んだと証明できれば、儀式で死ぬ子供もいなくなる。これからはマーチみたいな子を出さずに済むんだ」
マーチ「でもこのくまさんはオニグマじゃないわ」
パロナ「じゃあこう考えてみよう。くまさんはマーチみたいな可哀想な子供を救う為に死んだ。二度と儀式を起こさないために死んでくれたんだと」
マーチ「そんなの勝手よ!!この子はただの大きくて怖いくまさんよ!この子には関係ない!!」
パロナ「違うよ。マーチはまだ子供だから分からないだけなんだ。・・あっ」
「大人になってママになりたい」マーチ。
子供だったから生贄に選ばれたマーチ。
子供だからという理由で、自分の意見は大人に無視される。
マーチの悲しげな表情を見て、パロナもついに折れた。
パロナ「分かったよ、マーチ。やめる。行こう」
パロナはマーチ、フシ、ピオランと共に水路から脱出する。
ピオラン「村の連中をどう説得する。耳を貸すとも思えないがね」
パロナ「私はやる。命を利用しなくても成し得るんだということを証明してやる」
マーチの夢
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荷車で脱出する一行。このままヤノメの町を突っ切るらしい。
両親に会えることを喜ぶマーチ。
突如荷車が激しく揺れ、パロナは荷車の後ろの方を見る。
パロナ「なぁ、マーチは大人になったら、何がしたいんだ?」
後ろを警戒しながら、パロナは明るくマーチに問う。
マーチ「そうね。大人になったらできる全部のことをやりたいわ!」
「まずはお料理!これができなきゃママになれないでしょ」
「そしていつか子供ができたら、ねーねみたいにぬいぐるみを作ってあげたいわ!」
「あと、言葉をもっと覚えて文字もいつか覚えたいわね」
「ニナンナに文字を作ってもいいかも!」
さまざまな夢をマーチは語る。
「とにかく今知らない全部のことを知りたいわ!大人になるって”知っていく”ってことでしょ?」
「もちろんふーちゃん、あなたも一緒よ。一緒に知って、一緒に大人になっていくの」
マーチの顔は希望に満ち溢れており、オオカミのフシはその様子をじっと見ていた。
その時、たくさんの矢がパロナを襲った。
パロナは中に着込んだ鎧をぬいで盾にしており、事なきを得る。
マーチ「・・!!」
パロナ「大丈夫だ、マーチ」
ハヤセ達がマーチ達を捕まえようと追ってきていたのだ。
さっき荷車が大きく揺れたのも追手の攻撃によるものだった。
ハヤセ「犬を渡しなさい。そうすれば命は助けてあげます」
パロナ「断る!」
荷車に飛び移ったヤノメの兵士がパロナを襲う。
荷車を、マーチを守ろうとパロナは懸命に戦う。
しかし兵士の後方からハヤセの矢がパロナを狙っていた。
「わたしだって・・」
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ハヤセの放った矢からパロナを庇い、マーチは矢を受けてしまうのだった。
![ゆんこ](https://todays-yunko.com/wp-content/uploads/2021/05/cropped-todaysyunko_icon-150x150.png)
え・・?うわあああ!!!
にんぎょう遊び
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矢に貫かれたマーチを見て、荷車から飛び出すフシ。
オオカミの姿でハヤセから矢を受けるが、オニグマに変身して戦う。
オニグマになったフシの一撃で、ハヤセは吹っ飛んだ。
オニグマが現れ、一瞬にしてヤノメの町は大混乱に陥った。
一方追手をふりきった荷車の中で必死にマーチを介抱するパロナ。
マーチの懐からは、「ありがとうのごちそう」が零れ落ちた。
それは、二人がままごと遊びをしている時、マーチがお礼の意味で渡すものだった。
マーチ「ねーね。マーチのかわりにママになってね・・」
嫌だと、お前がママにならなきゃダメだと、パロナはマーチに呼びかける。
マーチ「ねーね。ふーちゃんはそこにいるの?」
パロナ「うん。いるよ」
マーチ「よかった・・」
マーチは長く息を吐いて、そのまま息を引き取った。
パロナはマーチの残した「ありがとうのごちそう」を食べて、
「わぁおいしそうだ」
「やっぱりお前の作ったメシは最高だ」
といつものように笑う。
そして、マーチの亡骸を抱いて、荷車から飛び降りた。
パロナがフシの元に辿り着いた頃には、町は滅茶苦茶になっていた。
パロナ「フシ。ありがとう。マーチの為に戦ってくれたんだな。」
「でももう大丈夫。その必要はなくなった」
マーチの亡骸を見たフシは少年の姿に戻った。
フシの目の前にはボロボロになったハヤセが何か喚いていた。
パロナはにんぎょう遊びの時のように言う。
マーチはママ役、パロナはいつも仕事で遅くなるパパの役だった。
そしてパロナがマーチにあげた人形たちは子供たちの役だった。
パロナ「マーチ。いつもごめんな。仕事で遅くなって」
「でも今日は特別だ。仕事が早く終わりそうだから。今から一緒に帰ろう」
そして地面に落ちた折れた刀を拾い、目の前のハヤセではなく自分に向ける。
「待ってて。すぐそっちへ行く。」
「この現実を受け入れてのうのうと生きられるほど、私は器用じゃない」
パロナが刀を自分の喉に突き刺そうとしていた時、それを見ている者がもう一人いた。
マーチである。
マーチは幽霊になって、その様子を見ていた。
マーチ(ダメ!ねーね!ダメよ!!死なないで!!)
(ふーちゃんとめて!ねーねを助けて!!!)
マーチの言葉がフシに届いたのだろうか?
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フシはパロナの手を掴んで、死のうとするのを止めた。
パロナがフシを見上げると、まるでマーチが「死ぬな」と言っているような顔をしていた。
「あそこだ!人間の姿のうちに捕らえろ!!」
ヤノメの新手が二人を襲おうとしていたが、フシはパロナの手を取り、オニグマの姿となって、ヤノメの町を後にした。
パロナ「それでも生きろって言うのか、お前は。イヤな奴だな」
パロナをその背に乗せて・・。
手紙を預かっているんです
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パロナとフシはニナンナの集落に戻ってきた。
オニグマと共に現れたパロナに驚く大人たち。
人混みをかき分けて、マーチの両親が駆け寄ってきた。
マーチの母「パロナちゃん!皆探してたのよ!半年も一体何をしていたの?!」
パロナ「何も・・何も出来ませんでした」
マーチの母「え・・・?」
マーチ「そうだ・・手紙を預かっているんです」
ヤノメの国に着いた日、立ち寄った手紙屋で書いたものを、二人に手渡す。
手紙にはマーチの手形が押されていた。
マーチの父「これは・・ただの手形じゃないか」
パロナ「こう書いてあります。”マーチは元気よ”」
マーチの父と母は言葉を失う。
ボロボロのパロナ、そしてパロナが抱いている小さなもの。
二人はパロナがマーチを助ける為に命懸けで戦っていたこと、そしてマーチがこの世にいないことを悟ったのだった。
パロナの父「なんてことだ・・親である僕が・・マーチを守るべきだったのに・・本当に申し訳ない」
パロナの母「マーチのためにありがとう」
生贄の儀式に逆らえず、マーチを犠牲にしてしまったことを2人は悔いた。
3人は抱き合って涙を流した。
生贄に儀式から自分を守ってくれた姉のように、マーチを守ってあげたかった。
だが、マーチはもういないのだ。
生き方を選ぶ者
オニグマだったフシが少年の姿に戻り、パロナの肩に手を置いた。
泣き崩れていたパロナはフシを見て、柔らかく笑う。
「おい!ヤノメが村に向かってきている!!」
村の者が、ヤノメの追手が来ていることを知らせて来た。
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パロナ「まずい!きっと目的はお前だ。逃げるんだフシ。奴らの匂いを避けて行け」
「自分の生き方は与えられるものじゃない!自分で勝ち取るんだ!」
「・・・私の言葉、分かるよな?」
オオカミの姿となって、村をあとにするフシ。
フシを見つけたハヤセを、村の高台から弓で射抜き、足止めを試みるパロナ。
矢はハヤセの手に当たった。
「当たった!」と喜ぶ村人たち。
しかし実際パロナはハヤセの頭を狙っていた。
ハヤセを殺すつもりだったパロナは、「外したんだ・・!」と悔し気に呟くのだった
こうして、フシはニナンナから旅立つことになった。
マーチという母親と出会い別れることにより、フシは人間らしさを得た。
ヤノメ達を避けて森を行くフシ。匂いで果実がなっている木を見つける。
そして、フシはマーチの姿となって、木になっている実をもいで食べた。
「とにかく今知らない全部のことを知りたいわ!大人になるって”知っていく”ってことでしょ?」
「もちろんふーちゃん、あなたも一緒よ。一緒に知って、一緒に大人になっていくの」
——–別れてなどいなかった。共に旅に出たのである。
5話の感想
5話のマーチが矢を受けるシーンは本当に衝撃的でした。
オープニングで、大人のマーチが描かれていたので、何だかんだあってマーチはママになる夢を叶えるだろうと、そう思っていたのです。
そこへまさかのマーチ死亡という展開で、私は大きなショックを受けました。
![ゆんこ](https://todays-yunko.com/wp-content/uploads/2021/05/cropped-todaysyunko_icon-150x150.png)
子供が死ぬのは、ホントに辛いです・・😭
今回フシはオニグマとマーチの姿になりました。
こうして人の死を経験しながら、色んなことを学んで行くんですね。
そしてニナンナは、オニグマの姿でフシが現れたことによって、今後儀式をしなくてよさそうです。
これからフシはどこへ向かうんでしょうか?
次回からタクナハ編になります、楽しみです!😆
6話のあらすじを読む。
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