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不滅のあなたへ 9話「深い記憶」

不滅のあなたへ

フシ、グーグー、リーン。三人の距離が縮まる。そして再びノッカー襲来。

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あらすじ

8話のあらすじを読む。

フシ「グーグー。帰らないの?酒爺のところ」
グーグー「やだよ。聞いてないのか?俺は酒爺に酒を仕込まれたんだぞ」

グーグーはフシとの会話の途中で、お腹が空きすぎて倒れてしまう。

何とかしたいと思ったフシは、必死に食べ物を頭に思い浮かべる。
するとフシが初めて口にした果物が、フシの手の中で再現されたのだった。

俺が死んだら、俺になってな

グーグーの家にリーンの飼い犬ミールがやってきた。
(主人によく似て脱走癖がある)

フシはミールを見て「ジョアン」と呼ぶが、グーグーはこの犬はリーンの飼い犬でミールだと説明する。
そしてジョアンとは何かフシに尋ねる。


フシはかつてオオカミの自分を見てそう呼ぶ人がいたこと、その人が動かなくなって、中身がなくなったから、その人になったことを話した。

グーグー「・・そういうことか。今のお前の外見は元になっている人がいて、その人は死んだってことか」
フシ「しんだ?」
グーグー「お前女の子にもなれたろ?その子も死んだのか?あの大きな熊やオオカミも?」
フシ「”し”ってなに?」
グーグー「お前の言う”空っぽになる”ってやつさ。一度そうなったら、二度と元に戻れない。それが死なのさ」
「お前は痛みに反応して新しい物を作るんだよな。心の痛みにも反応するってことなのかな」
「例えば俺が死んだことでお前がショックを受けたら俺にもなれる、そういうことだろ?」

フシ「たぶん」
グーグー「いいな、それ。すごくいい!」
フシ「なんで?」
グーグー「俺が死んでも俺はお前だけには思ってもらえるってことじゃないか。俺独りぼっちだからさ」

グーグー「でも今はお前がここいいる」
「こないだはごめんな、フシ。お前を傷つけるようなことをして」
「俺が死んだら、俺になってな。フシ」

グーグーのいう死というものがよく分からないフシだったが、「うん」と頷く。

やってきたリーン

ミールの声を聞きつけ、リーンがグーグーの家にやってきた。
グーグーに酒爺のところへ帰ろうと言う。

自分の顔を見られたくないグーグーはリーンから隠れてしまう。
リーンには客引きの為に仮面を被っていると嘘をついたが、実は顔の怪我を隠すためだと、リーンに打ち明ける。

リーン「分かったわ。仮面があったら、その無視ごっこをやめてくれるわね!」

一方フシは、さっきまで仮面なしで普通に過ごしていたグーグーが、リーンが来た途端、顔を見せたがらないことを不思議に思う。

リーンのことが好きだから、リーンにだけは自分の顔を見られたくないのだが、フシには「好き」の気持ちが分からない。
しかし、フシには相手の気持ちを感じ取る力がある。
オニグマの「イタイ」と「ありがとう」を感じ取った時のように。

フシ「グーグー、リーンとはなすと、いつもむねいたい。かめんあればなおる?」
グーグー「えっ!?何なんだよー!お前何言ってんだよー!!」

あたふたするグーグーをよそに、仮面を探してくると、フシは家を飛び出して行く。
リーンと二人きりにされたグーグーはドキドキしてしまう。

顔を見せようとしないグーグーに、リーンは3か月前の怪我を見せる。
その傷はほんの小さな古傷だった。

その傷はほとんど治っている、大げさだと言うグーグーにリーンは泣き出してしまう。
リーンは自分の境遇を語る。
自分が絵を描くと親が絵の教師を雇う、縫物をすると縫物の教師を雇う。
くしゃみをすれば誰かが飛んできて、どこへ出かける時も誰かがついてくる。
自分に一人の時間なんてないのだと。

リーンの話を聞いても、家族のいないグーグーには、それの何が不満なのかさっぱり分からない。
いい両親じゃないか、愛されている証拠だと。

リーンは3か月前の事故の時のことをあまり覚えていないようだ。
父に恨みを持つ誰かに後ろから押されて、そのせいで怪我をしたと思っている。
実際グーグーがリーンを押していなかったら、丸太に潰されて怪我をしていたのはリーンだっただろう。

顔が潰れ怪物になるきっかけになった事故ではあるが、それでも好きな子を助けることが出来たのは、グーグーにとって唯一の慰めだった。

それがリーンにとって忌まわしい事故でしかなかったと知り、グーグーは顔の怪我の理由も、リーンのことをどう思っているかも言えなくなってしまう。

(言わない。言ったら嫌われるから)

あなたのことをもっと知りたい

リーン「あなたってバカみたい」
「あなたが怪物でも人間でも私にはどっちでもいいけどさ、でもそれってどっちもあなたでしょ?」
「あなたはあなたよ」

「私はあなたのことをもっとよく知りたいわ。例え仮面を被っていけなきゃいけないとしてもね」

リーンの言葉に促され、リーンが持ってきた仮面を被り、二人でフシを探しに行く。
途中町で、リーンの父がお金で雇ったゴロツキに捕まってしまう。
どうやらリーンはまた家出をしていたらしい。

ゴロツキをよろけさせ、グーグーはリーンを連れ出す。
グーグーと手を握って逃げている時、リーンはこれまで感じたことのない開放感を感じるのだった。

一方フシはグーグーの仮面を見つけ出す。

そこへ黒いローブを着た男が再び現れ、

「敵はいつでも機会をうかがっている。気をつけなさい」

と警告する。

フシと合流したグーグーとリーン。

グーグー「さぁ酒爺のところに帰ろうか!」
リーン「え?いいの?さっきは帰りたくないって・・」
グーグー「あそこが君にとって一番いい場所なんでしょ?」
リーン「うん・・でももうおじいさんのことは怒ってないの?」
グーグー「もうどうでもよくなった。別に許したとかそういうのじゃなくて・・」
「ただ・・自分の境遇に興味がなくなった・・それだけ」
「だからもう帰れる。帰ろう」
リーン「うん!」

ノッカー襲来

暗い夜道を酒爺の丘の家に向かう途中、リーンの家の侍女が待ち構えていた。
3人は逃げ出し、フシは侍女を足止めする役を任される。

フシはマーチの姿に変身し、侍女を食い止めることに成功したかに見えた。
しかし、ノッカーがフシを奇襲を仕掛けてくる。

(前の戦い以降有用なものを獲得していない・・)

黒いローブの男は、フシが苦戦することを危惧するのだった。

9話の感想

グーグーとリーンの境遇の差がはっきり分かった回でしたね。

グーグーにとって家族というものは、無条件に愛情を注いでくれる人達のこと。
幼少期のグーグーが家族と思っていたのは単なる雇い主で、雇い主が引っ越していった時、グーグーと兄シンは連れて行ってもらえませんでした。
そしてグーグーはシンにも捨てられてしまいます。

一方リーンですが、家族や侍女から十分すぎる愛情を注いでもらっているものの、そこに不自由を感じているようです。

はたから見れば、リーンは贅沢な悩みだなと、グーグーと同じ意見を持つ人もいるかもしれません。
でもリーンにとっては真剣な悩みなのです。
だからこそ、グーグーに大げさだと言われた時彼女は涙をこぼしたのです。

貧乏と金持ち、どちらが良いかと言われたら、ほとんどの人が金持ちがいいと答えるでしょう。
しかしお金がなくて困るというのと同じように、お金がある人にも困ることはあります。
例えば、お金目当ての人がすり寄ってきたり、信じている人に裏切られたり、自分の心の内を曝け出すこともままならないかもしれません。

どんな境遇であれ、誰しも悩みがあり、そのことに苦しんでいます。
そしてその悩みは他人から見たら、どうしてそんなことで悩んでいるの?と思われることも少なくないです。

ですから、グーグーの「自分の境遇に興味がなくなった」という言葉が刺さったという人は多いのではないでしょうか?
自分の境遇を嘆くことは止めようと、グーグーが一歩前進したように私は感じました。

さて、またノッカーが襲来しましたね。
いきなりマーチの器を奪われてしまいました。

フシを助けに戻ったグーグー。
フシ一人だと大変そうですが、絆を育んだ二人でノッカーを撃退してほしいですね。

10話のあらすじを読む。

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