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不滅のあなたへ 11話「過去からの贈り物」

不滅のあなたへ

グーグーを訪ねて来たシン。そしてリーンの16歳の誕生日会で事件が・・。

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あらすじ

10話のあらすじはこちら。

森のノッカーを撃退して4年の歳月が流れた。
フシはあの日以来一度も変身せず、それゆえ普通の人間と同じく、少年は大人の男へと成長を遂げる。
フシは変身しないグーグー達と同じように過ごしてみたかった。
4年間一度もノッカーが襲来しなかったことも幸いした。

料理の腕も上がり、グーグーに負けず劣らずの腕前だ。
そしてグーグーは4年間体を鍛え上げ、筋肉隆々の立派な男へと成長していた。
あの頃よりもずっと自分のことが好きになったグーグーだが、未だリーンを思いを告げることはない。

一方リーンも「リーンさんを一番愛しているのはこの俺!」と言われたあの日以来、グーグーのことを少しずつ意識し始めていた。
16歳の誕生日を迎えたら、好きでもない人と結婚しなければならない為、それまでに恋人を作って、父と母に紹介したいのだと言う。

リーンとグーグーがお互いに同じ気持ちを抱いているのをフシは敏感に感じ取る。
「この感じ・・これが好きってことなのか・・」

フシ「言わないの?グーグーに。結婚してって」
「知ってるでしょ、リーン。グーグーはリーンのこと好きだよ」
「だから結婚、喜んで受けてくれると思うよ」

ゆんこ
ゆんこ

言うようになったなぁ、フシ!😆
赤ちゃんみたいだった頃と比べると、本物の人間みたいです。

訪ねて来たシン

突然グーグーの元にシンが訪ねて来た。

シン「久しぶりだな、元気してたか?」
「ずいぶん変わったよなお前、顔隠してるのか?」
「ここで生活してるんだって?その・・楽しいか?」
「お前が幸せなら俺も嬉しいよ」

遠慮がちではあるが、親しげにシンは話しかけてくる。
変わらない兄の姿にグーグーの怒りが爆発した。

グーグー「一体何をしに来た!自分のクズさを認めてもらいにきたのか!!」

(お金を貯めて大きな屋敷建てて、二人で住もう)
幼い頃、コツコツとお金を貯めていたシンとグーグーだったが、シンが悪い友人とつるむようになり、二人で貯めたお金を持って失踪してしまったのだ。

シン「本当にすまない!グーグー!あの頃の俺はどうかしてた!」
グーグー「どうかしてた・・?違うよ、兄ちゃん。あれが兄ちゃんの本質だよ。弟を裏切り置き去りにした!」
シン「その通りだ・・。でもお前は・・こんな俺に手を差し伸べてくれた・・」

グーグーが酒爺のところから家出した4年前。
お金がなくなったグーグーに唯一残った指輪を、グーグーは路地裏で行き倒れていたシンの手に握らせたのだ。
(これを売ったらたくさんご飯が食べれるよ)
シンはその指輪を売ることなく、今日まで取っておいた。
心を入れ替え真面目に働き、いつの日かグーグーを見つけて、その指輪を返したかった。

シンはグーグーに指輪を返そうとするが、手を払われてしまう。
シンは転がった指輪を慌てて拾った。
そして、今農具を売る仕事をしていること、ようやく仕事が安定してきたところだと言う。
屋敷を建てる夢はまだだが、その夢はグーグーと一緒に叶えたいこと、グーグーに償いをしたい、兄弟二人の人生をやりなおしたいことを告げる。

シン「一緒に来ないか」

グーグーは少し考えてから言った。
「断るよ」

シンに捨てられたことは不幸だったが、それを乗り越えて手に入れたものは、かけがえのないものであること、今の新しい家族のことを話す。

グーグー「皆大切な財産だ。だから、俺からもう二度と取り上げないでくれ!」
シンは自分がグーグーから奪ったものの大きさと、グーグーが自分自身の人生を生きていることを知り、寂しげに笑う。
シン「あぁ・・当たり前だろ?」

仕事に向かうグーグーの背中に向かって、シンが言う。
「困ったことがあったら、いつでも兄ちゃんが助けるからな!」

(それが俺に出来る唯一の証明だから。俺がお前の兄貴だってことの・・)

ゆんこ
ゆんこ

シンは4年間心を入れ替えて真面目に働いてきたんですね。

グーグーに償いをしたい気持ちが痛いほど伝わってきます。

酒爺の店にやってきたシンは、「あいつに渡しておいてくれませんか」と指輪を酒爺に託す。
酒爺の手元を覗き込んだリーンは、かつて自分が、いつも市場で野菜を売っている男の子にあげた指輪であることを思い出す。

「そっか・・きみだったんだね」
そしてあの時の野菜売りの男の子がグーグーであることに気づくのだった。

酒と共に去りぬ

指輪をグーグーに渡しに行くリーン。
売り物の芋の上で昼寝をしているグーグーを発見する。
そっとグーグーの横に寝そべり、グーグーの太い指に指輪をねじ込もうとするが入らず、あまりの痛みにグーグーは起きてしまう。

グーグー「えっ、リーン?!俺に何かした??」

起き抜けにリーンが隣にいるのを見て、グーグーは混乱する。

リーン「グーグー。私をくどくなら今よ」
「私はもうすぐ結婚させられるの!」
「私が他の誰かと結婚しちゃってもいいの?」

リーン「私を愛しているんでしょ!?」
グーグー「え!!ナンノコト?!」
リーン「言ったじゃない!あなたが家出から帰ってきたあの日、リーンちゃんを一番愛しているのは俺だって!」
グーグー「ええ?!そんな恥ずかしいこと言ったの?!お・・覚えてないよ・・・」

何とあの日、ベロベロに酔っぱらっていたグーグーは、爆弾発言のことがすっぽり記憶から抜け落ちてしまっていたのだ。

芋をしこたまグーグーにぶつけ、来月誕生パーティがあるからフシと来るようにリーンは言う。

真っ赤になって去っていくリーンを、グーグーは茫然と見送る。
「やっちまったなグーグーよ」と哀れみの声で酒爺が言うのだった。

新しい仮面と酒爺

酒爺はグーグーに新しい仮面を用意していた。
新しい仮面は勢いよく蓋を閉めることで、圧で鼻先にある仕込んである着火玉に火がつく。
これで松明がなくても、火を噴けるというわけだ。

酒爺「これで彼女もイチコロだ~。パーティに被って行けば注目されるぞ~!」
グーグー「ありがとう!」

ゆんこ
ゆんこ

まずグーグーは上の服を着た方がいいのでは・・・??

上半身裸はモテないぞ!!

1か月後、リーンの誕生パーティの日がやってきた。
身支度をして出かけようとするグーグーを酒爺が呼び止める。

酒爺「グーグー、お前は本当にいい子だな。血は繋がっていないが、自分の孫のように思っとる」
グーグー「何だよ急に、気持ち悪い」
酒爺「いやすまんすまん、気をつけてな」

グーグーとフシを送り出した酒爺とピオラン。
年頃になったグーグーの背中を見て、「何で俺はジジイなんだろう」と、酒爺は涙をこぼした。

「どうあってもグーグーより先に死ぬのが悔しくてな」
「あいつには家を出て大人になって、好きな道を選んでなりたいもんなって、そういう当たり前の人生を送って欲しいんだ」
「それを全部まるっと見届けてから、俺は死にてぇもんだ」

パーティ会場にて

リーンのお屋敷は二人の想像以上に大きかった。
大きい会場に所狭しと並べられたご馳走、そしてリーンの16歳の誕生日を祝う為にやってきたたくさんの人々・・・。

人々は仮面を被ったグーグーに対して怪訝な顔を向けるが、グーグーは気にした様子もない。
挨拶にやってきたリーンに、二人はプレゼントを渡す。
フシは家で育てた野菜、グーグーはリーンが事故の日摘んでいたユメキキョウの花だった。

「あの花って確か・・」
「一体どういうつもりだ」

グーグーが渡したユメキキョウの花を見て、会場の人々がざわめく。
侍女「それは4年前、お嬢様が事故に遇われた時に持っていらした花ですよ。あなたはお嬢様を傷つけたいのですか?」

グーグー「えっ!ごめんリーン!気がつかなくて・・」
リーン「いいのよ。じゃあ楽しんでね」

会場を後にするリーン。
侍女は花は捨てておくとリーンを気遣う。

リーン「ダメ。初めてあの人に貰ったものなんだもの」

父に呼ばれたリーンは、自分の結婚相手を紹介された。
初めて結婚相手を見たリーンは戸惑う。

そしてリーンと結婚相手が話しているのを見て、グーグーは胸が苦しくなるのだった。

「もう帰ろうか、フシ」

丘の上の酒爺の家で家族と過ごす日々。
そしてたまに家出したリーンがやってくる。
そんな日常がずっと続いて行くと思っていた。
しかしリーンが結婚すれば、リーンが丘の上の家にやってくることはないだろう。

「飯食ってろ、外で待ってる」
グーグーは食べ足りないフシにご飯を食べるように言い、自分は屋敷の外へと向かう。

思いが通じる二人

外でフシを待つグーグー。
そこへリーンが「もう帰っちゃうの?」とやってきた。
あなたは嫌がるかもしれないけど・・と前置きをしてからリーンが言う。

リーン「もう一度聞いていいかな?その仮面・・怪我のこと」

4年前に聞いた時は、「言ったら嫌われるから」とグーグーは教えてくれなかった。

リーン「大丈夫!何を聞いても嫌わない自信があるわ!」

明るく言うリーンに促され、グーグーはぽつりぽつりと話し出す。

頭に丸太が乗っかって顔が潰れてしまったこと。
怪我をしたのは、丸太が坂を転がって、坂の下にいた人を走って助けようとして、ヘマをしたからだと。

リーン「何でそんなこと隠してたの?とても立派なことよ」

隠していたのはもっと大きなヘマをしたからだとグーグーは言う。
その人は一応助かったが、これくらいの傷が残ってしまったと。

リーン「そんなの・・あなたの傷に比べたらほんのかすり傷よ!」
グーグー「でもその子にとっては大きな傷だった・・」
「すごく悩んでたんだ。『恥ずかしくて人に見せられない』って。ひどいことをしたと思ったよ」

(すごく大きな傷で恥ずかしいから隠すしかないの・・)
リーンは4年前グーグーにそう話したことを思い出す。

リーン「・・・!でもその子はあなたに命を救われたわ!」

「当ててあげようか、グーグー。その日は風が強かった」

「うん」

「その場所には川が流れてたわ」

「時間は夕方、花が咲いてた」

「うん」

「紫色の花、その子はそれを持ってたの」

「うん、その花もユメキキョウって言うんだってね」

(そっか・・・きみだったんだね)

父に恨みを持つものに、背中から押されたわけじゃなかった。
グーグーが命懸けで自分を救ってくれたことを知り、リーンはグーグーに微笑むのだった。

11話の感想

ゆんこ
ゆんこ

これが純愛だーー!!!

自分が好意を寄せる人と思いが通じる瞬間って本当に素敵ですね。
二人が想い合ってるのはフシの目から見ても明らかだったので、今回やっと通じ合って良かったです!

しかしこれには続きがありまして、ノッカーが襲撃してきて話が終わってしまいます。
本音を言うと「今いいとこだから邪魔しないで!」という気持ちでいっぱいです😭

サクッとノッカーを撃退して、二人の恋の行方を見届けたいですね。

12話のあらすじを読む。

コメント

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