ハヤセに囚われたフシ!トナリ達はフシを救出することは出来るのか?
あらすじ
16話のあらすじを読む。ジャナンダ島から脱出する為、島長を決める闘技場での戦いに身を投じることになったフシ。
初めはトナリ達を信用していなかったフシだが、ジャナンダ島を襲撃したノッカーとの戦いを通して、フシとトナリ達の関係に変化が生まれる。
そしてついに迎えた決勝戦、現れた相手は何とマーチを殺したハヤセ。
パロナの最期を聞かされたフシは、「殺してやる!」とハヤセへの殺意を露わにするが、ハヤセにニシアサガオの毒を打たれ、戦闘不能に陥ってしまうのだった。
ハヤセの提案
トナリ「そんな!あいつが負けるなんて!」
ウーパ「私たちもう外へ行けないの?」
フシの勝利を信じていたトナリ達は焦り出す。
ハヤセ「私のフシがここで世話になりました」
フシは自分が見つけたものだと言わんばかりに、「私の」を強調するハヤセ。
そしてハヤセは驚くべきことを島民に提案する。
不死身の存在フシに選ばれし者達として、自分と共に守護団を結成し、ノッカーと戦ってくれないか?と。
フシは天からの救いだと唆された島民は「ついに報われる」と喜び、ハヤセやフシが外部の者ということで信用していない島民は、「ふざけるな!」と罵声を浴びせる。
混乱に陥る闘技場で、ハヤセは優勝して得られる権利はトナリに譲ると言う。
「その名前聞いたぞ!確かスカイフィッシュの船だ!」
「トナリを殺せ!」
「ヤツはどこだ?ここにいるのか?」
この島では大会で島長が決まっても、二週間と経たず殺されてしまう。
闘技場での殺し合いが見たいという島民が多いからだ。
ハヤセが島長の権利をトナリに譲ったことで、トナリはほとんどの島民から命を狙われる身になってしまった。
トナリ達は島民達に気づかれないように闘技場を後をする。
魂の行方
フシは眠らされ、ハヤセ達に連行されていった。
フシ(ああ‥サイテーだ)
意識が闇に囚われるフシ。
フシは丘の上の家の夢を見る。
そこには酒爺・リーン・シンがいた。
フシは三人に弱音を吐く。
シン「お前は何にだってなれる。いくらでもやり直せる。それができるのがお前なんだ」
フシ「そうだ‥そうなんだ。やり直せない人のためにオレはやるんだ」
三人に励まされ、自分のやるべきことを再確認するフシ。
しかし夢の中にハヤセが現れ、何を思ったのかフシの顔を舐め始める。
フシ「な‥何するんだ!」
フシは抵抗しようとするが力が入らない。
トナリ「不死身!どこだ?不死身、目を覚ませ!」
どこからかトナリの声が聞こえる‥。
悪夢から目覚めて
フシ「ハァ・・ハァ・・」
フシはハヤセの寝所で目を覚ました。
トナリ「不死身ーどこだ!助けに来たぞ!何が”私のフシ”だ。あのブスめ!」
一方トナリ達もフシが連れて行かれた部屋を探し当てたところだった。
扉を開けるとそこにフシの姿はなく、既に別の場所に移された後だった。
トナリ達はフシを助けに行こうとするが、ハヤセやハヤセの従者達に阻まれる。
絶体絶命のトナリ達を助けたのは、何と連れて行かれたはずのフシだった。
フシ「動くな!」
フシは連れて行かれる前に少年の抜け殻を作り、自分はモグラに変身して機を伺っていたのだ。
ハヤセ「やりますね」
フシ「俺の話を聞いてもらう。あんたが俺をどうにかしたいのは分かった。だったらそうさせてやる」
何とフシは、自分がここに残る代わりに、トナリ達を船で乗せていくよう交渉する。
自分で自分の運命を選ぶチャンスを
トナリ達はヤノメの者達の全面的なバックアップを得て、島民全体に呼びかけを行っていた。
スカイフィッシュ船長「新たな島長はこの監獄島を出ていくそうだ!ヤノメの方々の護衛のもと、我が船スカイフィッシュ号でこれを実現する。そして今回、島長の計らいで共に出ていきたい者を募ることにした」
船に乗れるのは最大700人。
島民達からは当然「自分を乗せてくれ」という声で溢れかえっていた。
乗せる人間の選別はトナリがする。
スカイフィッシュ船長「さぁ、選ぶんだ。誰を連れて行くか」
トナリ「・・・」
トナリ「あ・・あたしと一緒に行くのは・・あたしの知り合い数人とピオラン。それと子供たち・・7歳以下の」
「子供だけだと?」
「何で7歳以下なんだよ!」
「俺たちは無理なのかよ!ふざけんじゃねえぞ!」
トナリ「与えられるべきなんだ!子供は!自分で自分の運命を選ぶチャンスを!!そのためにはここから出なきゃならないんだ!」
トナリの真剣な訴えに、騒がしかった島民達が静かになった。
ヤノメの護衛達が希望者を募り整列させる。
親子で分かれる者、自分の赤子を他人に預ける者、さまざまな境遇の子供たちが整列していく。
ナンドの弟は「自分だけ島を出るのは嫌だ」とごねていたが、ナンドは弟1人で島を出るよう説得していた。
そこへトナリがやってきて、ナンドも船に乗ってくれと言う。
ナンド「・・しかし」
トナリ「いいんだ。不死身の代わりに私が約束を守る」
私の未来にあいつがいてほしい
港で別れを済ませる、フシとトナリ達。
そこへピオランがやってきて「フシ。ゼダンの港で待っとるぞ」と笑顔で言う。
ピオランの後ろに立ったハヤセが手刀でピオランを気絶させる。
そしてトナリ達も次々にニシアサガオの毒を打たれ、眠ってしまった。
フシ「な・・何をする!」
ハヤセ「安心してください。きちんと送り届けますから」
フシもニシアサガオの毒で眠ってしまい、聖別された場所へと幽閉される。
一人目を覚ましたトナリ。
どうやらトナリだけニシアサガオの毒の効きが悪いようだ。
他の仲間達はまだ眠っている。
トナリは班長の協力を得て、いかだで一人ジャナンダ島へ舞い戻る。
トナリにとってフシは不死身の得体の知れない生物に過ぎなかった。
利用して島を出る手段くらいにしか考えていなかった。
しかしフシと過ごしているうちに、トナリにとってフシは大切な仲間へと変わっていった。
ハヤセに「殺してやる!」と言った時だって、人間っぽいと安心した。
私は急遽私の物語を書き足すことにした。
それは得体の知れない生物のその先を見届ける物語だ。
私の未来にあいつがいてほしい。
17話の感想
トナリにとっても、フシが大切な仲間に変わっていたことを実感した回でしたね!
その根拠になる台詞がまずこちら。
「何が”私のフシ”だ。あのブスめ! 」
フシはトナリに「おれは誰にも支配されない」と言っています。
そのフシが自分の意志でハヤセのものになるわけがないと思い、出た台詞だと思います。(後半は完全に悪口ですけどw)
「いいんだ。不死身の代わりに私が約束を守る」
フシはナンドに「俺が優勝したら君らを外へ連れ出すよ!!」と約束しています。
トナリがフシの意志を尊重しているということになります。
私の未来にあいつがいてほしい。
この台詞だけでも既にフシが大切な存在である証明ですよね。
島を出た後も一緒にいたいということでしょう。
そして、思った以上にとんでもなかったのがハヤセです。
フシは夢でハヤセに顔を舐められていますが、実は現実でも舐められていますし、それ以上のこともされそうになっています😨
もしマーチの霊がフシの隣にいたら、「ふーちゃんに何すんのよ!」とブチ切れていたことでしょう。
これは原作5巻の表紙です。
不滅のあなたへ単行本には、登場人物の夢が描かれています。
何と佇むハヤセの足元には赤子が!
フシを聖別しておいて、自分はフシの子供を産みたいというわけですね。
ハヤセよ・・君はマグダラのマリアになりたいのかい?😅
今回のタイトルである「先覚者」ですが、これは「時代の流れを他の人より先に察知した人」という意味です。
将来フシがノッカーに立ち向かう際、フシが得た器以外に、生きている人間たちの協力が不可欠だと、ハヤセは察知しているのだと思います。
そのハヤセの先見の明は素晴らしいですが、やり方が強引すぎますよね。
フシの意志を完全に無視していますから。
フシの意志を尊重するトナリと、無視するハヤセが対極的に描かれた回だなと思いました!
次回も楽しみです~😀
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