グーグーの身体の秘密が明らかに?グーグーとフシの交流がお互いに変化をもたらす。
あらすじ
7話のあらすじはこちら。タクナハの地で新たに、グーグー・酒爺・ピオランとの共同生活が始まる。
そんなある日、グーグーが思いを寄せるお嬢様リーンが、ここに住みこみで働かせて欲しいと頼んできた。
快く承知した酒爺。
(僕は明日からハッピーになるのか、それとも辛くなるのか・・)
リーンと一緒に暮らすことに、期待と不安で複雑な気持ちになるグーグーであった。
フシの能力実験
グーグー「お前って姿を変える以外に何が出来るんだ?」
以前ヤノメの国で罪人の男に槍で貫かれた時、フシは男が持っていた槍を再現してみせた。
そのことを思い出したフシは、グーグーの前で槍を出してみる。
グーグー「すげー!槍だ!いつからこんなこと出来るようになったんだ?」
フシ「わからない。”ほしい”思った時、出てくる」
グーグー「じゃあ例えばこの茶碗は作れる?」
フシ「つくれない」
グーグー「何で?」
フシ「わからない」
フシの能力に興味を持ったグーグーは色々実験してみる。
小さなナイフでフシの手を切ってみた。
「いたい・・」と、フシは顔をしかめるが、傷はすぐに消えてしまう。
フシの不死身の一面を見たグーグーは感心する。
さらにフシの手から、フシの手を切ったナイフと同じ物が出て来た。
グーグー「うえ!?同じだ!作れるじゃないか!」
フシ「つくれた!」
思いがけずナイフを再現できて、フシも嬉しそうだ。
グーグー「どういう条件なんだろう・・?まさか痛みに反応するとか?」
「例えば・・これ!熱いって感じたら火も作れるのか?ちょいと実験・・」
グーグーは火がついた棒をかざして、火をフシの手に押しつけた。
ジュッという音と共に、フシにナイフとは違う痛みが訪れる。
すると「火がついていない棒」がフシの手から出て来た。
グーグー「棒だけ・・?火は出せないのか?これが出来たら火おこしが楽だったのにな~」
火を再現できなかったことを心底残念がるグーグーに対して、実験と称して好き勝手されたフシは不満そうだ。
グーグーに押し当てられた火が相当熱かったらしい。
グーグー「嫌なら嫌って言えばいいじゃねーか」
フシ「わかった。おぼえた」
フシはグーグーとの交流で学習していく。
それはフシが初めて人に感じたマイナスの感情だった。
酒爺の実験、グーグーの家出
リーンが酒爺の家にやってきた。
グーグーはリーンが以前気にしていた3か月前の傷について尋ねる。
まだリーンの傷は完全に治ってはいないらしい。
3か月前のってことは、グーグーが仮面を被るきっかけになった、あの丸太の事故ですね。
グーグーが突き飛ばした時、リーンも怪我を負ったようです。
何とかしてあげたいと思ったグーグーは酒爺に相談する。
すると酒爺はグーグーの仮面の口を開け、仮面の中の口にチューブを通すと、ポンプで何やら液体を抽出する。
酒爺「高純度の酒じゃ。こいつをリーンの傷に塗ってやるといい」
自分の身体から酒が出て来た?
突然目の前で思いがけないことが起こり、戸惑うグーグー。
グーグー「な、何で僕から?」
酒爺「臓器を一つ増やした。人間の腹で保管した酒がどうなるか、前から知りたくてな~」
「希少じゃぞ。マニアにも売らんつもりだ」
グーグー「そうじゃない。何で僕にそんなことしたのって聞いてるの!」
酒爺「ユーモアと閃きの実現!好奇心の追求ってとこじゃな。大丈夫じゃ~死にゃ~せん!」
何でもないことのように、酒爺は明るく笑い飛ばす。
酒爺の変人ぶりは以前から知っていたが、まさか自分の身体でそんな実験をしていたとは!
グーグー「こんなところ!出て行ってやる!」
怒ったグーグーは家出をし、森の方へと走り去っていくのだった。
リーン「お腹にお酒?!何でそんなことを・・」
酒爺「瀕死のあいつを見て欲求が抑えられんかった・・。長年の夢を叶えるチャンスだったんだ~・・」
ピオラン「あいつはお前の新しいオモチャだったわけだ・・」
リーン「ひどいわ!今すぐ追いかけてお腹のものを取ってあげて!」
事情を聞いて、リーンはグーグーを連れ戻すよう酒爺を説得するが、酒爺は仕事だ何だと言って動こうとしない。
リーンはグーグーを連れ戻すよう頼まれるも「店員さんのことよく知らないし・・」と難色を示す。
昼寝から戻ってきたフシに、グーグーが家出をしてしまったこと、一緒に探しに行かないかとリーンは言うが、フシまでも「いやだ!しんぱいじゃない!」と突っぱねる。
フシはさっきグーグーに実験台にされたことを根に持っているようです・・。
嫌なら嫌って言えってグーグーに言われましたしね。
グーグーが出て行ったというのに、グーグーの腹に入った酒や飯当番の心配をする大人たち。
フシ「おれが、つくる!」
フシはグーグーの見よう見まねで料理を作って見せるが、平野レミもビックリのダイナミック料理を作ってみせ、大人たちを悶絶させるのだった。
グーグー「誰も追いかけてこない・・。いいさ!一人で生きて行くんだから」
お金を稼いで腹の酒を取ってもらおうとグーグーは誓う。
独りぼっちのグーグー
以前兄と暮らしていた家に戻ってきたグーグー。
当時の雇い主の元に行くと、再び雇ってもらえることになった。
市場でも畑でも好奇の目に晒されるグーグー。
心優しい雇い主は、そんなグーグーを夕飯に誘う。
そして、兄のシンがいなくなり、怪我で仮面を被ることになったグーグーを気遣い、「うちの家族になってここに住まないか」と提案する。
しかし雇い主の子供、チャンに「やだよ俺こんなやつ、こいつ町で怪物って呼ばれてんだぜ」と拒絶されてしまう。
雇い主はそんなチャンを厳しく叱るが、仮面をとったグーグーの顔を見て、家族は絶句する。
チャン「ホラ見てよ、やっぱり怪物だ!!」
一人雇い主の家から帰るグーグーに、雇い主は謝罪しどうか明日も仕事に来て欲しいと言う。
「大丈夫!僕今笑ってます!また明日よろしくお願いします」
雇い主の家からの帰り道、グーグーは若者たちにからかわれ、仮面を取られる。
若者たちは仮面を田んぼに投げて逃げて行ってしまった。
グーグーは仮面を拾いに行くが、ふと気づく。
グーグー「これがないと何だ?人間じゃいられないってか?」
グーグーは仮面を投げ捨てて、開放的な気持ちで家路につくのであった。
二人の仕事
グーグーは仮面をとって仕事に励む。
町の人のグーグーを見る目は、さらに恐怖を帯びたものとなった。
一方フシも以前グーグーに教えられたように仕事をするが、グーグーのようにうまくはいかない。
拭き掃除は適当、ダイナミック料理は塩多すぎ料理になり、畑は作物をダメにしてしまう始末。
店の掃除も埃を巻き上げるだけと散々な結果だった。
フシ「ピオラン。おれにおしえて。そうじ・すいじ・しごと」
ピオラン「何故じゃ」
フシ「なにもできないから・・」
ピオランはフシが自分の名前を呼んだこと、何も出来ないことをどうにかしたいと思っていることに、フシの成長を感じ取る。
ピオラン「嫌じゃ」
フシ「なんで?」
ピオラン「グーグーを探して奴に教えてもらえ。あいつが一番よく知っとる」
フシはマーチがよく作っていた「ありがとうのごちそう」をピオランに渡すが、「こんなもん貰っても、嫌なもんは嫌じゃ」と突き放す。
一方仕事を終えたグーグーが家で体を鍛えていると、後ろからいきなり水を浴びせられた。
雇い主の子供・チャンが「もう仕事に来るな。恥ずかしいんだよ、お前が来ると」と言う。
お父さんは優しいから、迷惑かけるなと。
グーグーは次の日仕事に行かなかった。
仕事に来ないグーグーを畑で待っている雇い主の姿を、陰から見ていたグーグーは、気づかれないようそっとその場を立ち去る。
(ありがとう旦那様。旦那様みたいな人がいてくれるおかげで、僕はおかしくならずに済む)
怪物兄弟の生き方
しかしお金は底をつき、グーグーを雇ってくれる人もいない。
手元に残ったのはリーンから貰った指輪だけ。
リーン「これを売れば、野菜を売る仕事なんて一生しなくて済むわよ」
しかしそれを売る気にはどうしてもならなかった。
思い出されるのは、僅かな時間であったが、仮面のなかったあの頃、一人の人間としてリーンと過ごした時間。
(一体僕は何を守ろうとしているんだ・・?人間としての僕を思い出させてくれるもの?)
そんな中、グーグーは一人のやつれはてた男が路地裏に倒れているのを目にする。
それはグーグーの兄、シンだった。
グーグー「兄ちゃん・・こんなに痩せ細って・・何て惨めなんだ」
グーグーはリーンから貰った指輪をシンの手に握らせる。
グーグー「これを売ったらたくさんご飯が食べれるよ」
シン「グーグー・・?」
グーグー「僕に兄ちゃんいない」
去り際に目を覚ましたシンが声をかけるが、一瞬だけ後ろを振り向き、グーグーは去っていった。
(僕があの指輪を使っても所詮怪物のままだけど、兄ちゃんならただのロクデナシからまともな人間になれるかもしれない。怪物にあの指輪は必要ない)
グーグー「いいんだ・・これでいい。これが怪物グーグーの、僕だけの生き方だ。」
独りぼっちの家に戻ると、グーグーは何者かにかどわかされそうになる。
そんなグーグーの危機を救ったのはフシだった。
フシはオオカミからオニグマの姿に変身し、誘拐犯を撃退する。
フシは誘拐犯がいなくなったのを確認すると、オオカミの姿に戻った。
グーグーの家は森の中にある。
以前「怖い」と言って、森へ行こうとしなかったフシが、自分を助けに来てくれたことに、グーグーは驚く。
グーグー「フシ!お前一人でここへ来たのか?森が怖いんじゃないのか?」
フシ「こわい。でも、きた」
グーグー「!」
フシ「わかった。おれグーグーいないとおとなになれない」
グーグー「お前さ・・お前・・怪物の時の方がかっこいいよ」
自分を必要としてくれて、誘拐犯をオニグマで華麗に追い払ったフシ。
その優しい怪物の姿を見て、グーグーはフシの前足を手にとり、興奮気味に叫ぶのだった。
「怪物ばんざーい!!」
8話感想
フシの能力が少し明らかになりましたね!
人にせよ物にせよ、フシが「刺激を受けること」がトリガーになっているみたいですが、火は再現できませんでした。
フシは最終的にこのグーグーの実験に腹を立てていましたが、フシの能力が色々分かって、私はありがたかったな~。
フシごめんね!😅
これは現時点でのフシの能力ですが、フシがこれから成長していくにしたがって、出来ることも増えていく可能性もあると思います。
しかし刺激を受けないとダメって言われると、これからフシが成長していくためには、大切な人の死を目の当たりにし続けなければならないんだよね・・と思うと、ちょっと切ないです。
9話のあらすじを読む。
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