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【考察】平家物語 #4 死に直面し、重盛は何を思うのだろうか

平家物語

夢で平家の命運が尽きたことを知った重盛は、びわに自分の目を託す。

アニメ「平家物語」の第4話「無文の沙汰」の考察ページです。

「平康頼の卒塔婆流し」「医師問答」「資盛と後白河法皇」などを掲載。

一人取り残された俊寛のその後を書いています。

そして重盛の「よい、気にするな」には実は重要な意味がある!?
『平家物語』原文の引用から解説します。

最後にBlu-rayの法人別特典をまとめたので、購入の際に参考にしてください。

前回の話の考察はこちら。

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平康頼の卒塔婆流し

(左)俊寛(右)藤原成経、平康頼

身重の徳子に鹿ケ谷の一件で処刑した西光や藤原成親らの怨念を見た重盛は、徳子懐妊の恩赦として、鬼界ヶ島に島流しになった俊寛・藤原成経(成親の息子)・平康頼(鹿ケ谷の密議に参加していた)を許すよう、清盛に進言します。

そこで清盛は成経と康頼を許して迎えの船をやりますが、その際俊寛だけは置いてきぼりにされました。

俊寛だけ許されなかった理由
  • 鹿ケ谷の密議は俊寛の別邸で行われた。
  • 成経と康頼は熊野信仰に厚い人で、熊野の三所権現を祀って都へ帰れるよう祈願していた。
  • 康頼は故郷が恋しいと詠んだ二首の歌を千本の卒塔婆に記して海に流す。すると、そのうちの一本が厳島神社の浜に流れ着き、心を打たれた清盛は恩赦を行った。

置いていかれる際の琵琶弾き語り部分の抜粋と現代語訳はこちらの記事をご覧ください。

取り残された俊寛のもとに、俊寛の侍童だった有王が訪れ、既にほとんどの身内が処刑され、俊寛の妻や子供も亡くなっていることを告げます。
唯一生き残っている俊寛の娘からの手紙を読み、娘のことを案じながらも死の覚悟を決めた俊寛は、断食してこの世を去ります。

俊寛が死んで間もなくして、京の都をつむじ風が襲います。

重盛の熊野参詣

つむじ風ですっかり荒廃してしまった京の都。

重盛は自分にできることはないかと思い、維盛やびわを連れて熊野参詣をします。

『平家物語』の中でも、父清盛の振る舞いを止められない自分を嘆いて、本宮の証誠殿で必死に祈る重盛が描かれています。

以下、『平家物語 巻第三』からの引用です。

「南無権現金剛童子ごんげんこんごうどうじ、願はくは、子孫繁栄しそんはんえい絶えずして、つかへて朝廷に交はるべくんば、入道の悪心をやわらげて、天下てんか安全あんせんしめ給へ。栄耀えいようまた一期いちごを限つて、後昆こうこん恥に及ぶべくんば、重盛が運命を縮めて、来世の苦輪くりんを助け給へ。両箇りょうか求願ぐがん、ひとへに冥助みょうじょを仰ぐ」と、肝胆かんたんをくだきて祈念せられければ、灯篭とうろの火のやうなる物の、大臣の御身より出でて、ばつと消ゆるがごとくして失せにけり。

『平家物語 巻第三』医師問答

平家が絶えず朝廷に仕えて、清盛の悪心を和らげ天下に泰平をもたらして欲しいこと、もし平家の繁栄が一代で終わり子孫が恥を受けるなら、自分の命を縮めて来世に続く苦しみから救ってほしいと熊野権現の護法神である金剛童子に祈っています。

この時重盛から灯籠の火のようなものが出てパッと消えますが、驚いたびわを制し維盛はそのことを口にしません。

その後維盛とびわが川の水で遊ぶシーンで、維盛の着衣が濡れて喪服のようだと従者が言いますが、重盛は「よい、気にするな」と言います。

この時はびわと維盛が無邪気に遊ぶのを邪魔したくないという意味かと思ったのですが、『平家物語』の中では少し違いました。

「何と候ふやらん、あの御浄衣おんじょうえの、世にいまはしきやうに見えさせましまし候ふ。急ぎ召し替へらるべくや候ふらん」と申しければ、大臣、「我が所願すでに成就しにけり。あへてその浄衣改むべからず」

『平家物語 巻第三』医師問答

「急いで着替えさせましょう」と言った従者に対して、重盛は「私の願いは既に成就した。その浄衣を改めてはならない」と言うのです。

維盛の浄衣が喪服のように見えたことから、重盛は自分の願いが聞き届けられ、自分の命が長くないことをこの時既に悟っていました。

程なくして維盛は本当に喪服を着ることになります。

重盛の死

熊野参詣の後、重盛は病に倒れます。
病の床で重盛は夢を見ます。

それは春日大社(藤原氏の氏神)の春日大明神が清盛の首を召し取る夢でした。

ついに平家の命運が尽きたかと涙を流す重盛。

重盛は維盛に無文の太刀を託し、びわに詫びながらこの世を去るのでした。

愚管抄ぐかんしょう』の中でも、清盛に謀反の心があるとして、「とく死なばや(早く死にたいものだ)」と重盛は嘆いています。

しかし、重盛は当時42歳。
あまりにも早すぎる死でした・・。

*愚管抄は鎌倉初期の史論書。

他の主要キャラクターの最期が気になる方はこちらの記事をどうぞ。

資盛と後白河法皇

重盛が病床にある時、後白河法皇が見舞いに訪れますが、また資盛とともに今様を歌っていましたね。

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声聞けば 我が身さえこそ動るがるれ

遊びをしようと生まれてきたのだろうか。戯れようと生まれてきたのだろうか。遊ぶ子供の声を聞くと、我が身さえも動いてしまう。

実際にこの二人は交流があったのだろうか?と思い調べてみると、重盛の死後、重盛の子供たちは平家の中でも浮いた存在になる中、資盛は後白河法皇の近臣を勤めています。

和歌が得意だったとされる資盛、今様を愛してやまない後白河法皇には、今様を夜通し歌うような一幕が本当にあったのかもしれませんね。

4話の感想

「びわは重盛の目をもろうたのか」

重盛の目がびわに受け継がれた瞬間です!

重盛が子供たちを見る時いつも優しい顔をしていたので、重盛は子供たちの幸せを一心に願っていただろうと思います。

力及ばないと嘆いて死んでいったのはどれだけ無念だったでしょう。

4話では徳子の妹・盛子も亡くなりますが、盛子が相続していた藤原氏の財産も、重盛の知行国(その国から税が取れる)・越前も後白河法皇によって没収されてしまいます。

これに対し清盛は激怒、後白河法皇との対立もより深まっていきます。

清盛を唯一諫められる重盛を失い、これから平家はどうなってしまうのでしょうか。

びわの目に重盛・びわの父が見える中、びわの母がいないのは再会を期待してもいいのでしょうか?

来週も楽しみです!

次の話の考察を読む。

アニメ「平家物語」Blu-rayが4月6日に発売決定!!

以下に法人別特典をまとめました!
購入の際の参考にしてください😊

*特典はなくなり次第終了になります。

【法人別特典一覧表】

対象店舗 特典内容
アニメイト L判 ブロマイド3枚セットA
Amazon 監督・山田尚子、音楽・牛尾憲輔スペシャルインタビュー
HMV、HMV&BOOKS online 2L判 ブロマイド3枚セットB
きゃにめ 琵琶監修・後藤幸浩氏による琵琶語りCD
サイエンスSARU オリジナルノート
タワーレコード A4クリアファイル
楽天ブックス ミニアクリルブロック

Blu-rayの発売が諸事情により6/15に延期になりました。
詳しくは以下の公式Twitterをご覧ください。

お待ちしていますよ!🤩

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