トキオたちが作られた人間ってどういうこと?
アニメ「SYNDUALITY Noir」の18話「Beyond the sky」の考察です。
シエル「たどりついて、空の彼方まで。マイディア…」
サブタイトルの「Beyond the sky」が「空(シエル)の彼方(カナタ)に」とシエルとカナタの二人の関係を表しているようで、泣けました…😭
シエルの歌を聞いた他のメイガスも泣いていましたね。
同じメイガスだからこそ、カナタを想うシエルの気持ちが伝わったのでしょうか?
このままシエル死亡は悲しすぎるので、何とか救う手だてを見つけて欲しいですね。
今回はトキオたちが作られた人間ということで、アメイジアがどういう国だったのかを解説しています。
またヴァイスハイトがイストワールを目指す理由について、考えうる限り最悪の予想をしています。
前回の考察はこちら👇
このページはアニメ「SYNDUALITY Noir」の18話のネタバレを含みます。
18話をご視聴の後で読んでいただけると、より楽しめます。
トキオたちが作られた人間ってどういうこと?
トキオ「俺もヴァイスハイトやマハトの同類。アメイジアで作られた人間なんだ」
シエル「そうだったの!?」
ムートン「ですが、アメイジアは坊ちゃんが生まれてすぐに崩壊しました。その後しばらくはアメイジアを復興させようとする勢力の庇護下におられたのですが…」
トキオ「うんざりして10年前に抜け出したってわけ」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
「作られた人間」という表現が気になった方のために、アメイジアの仕組みについて簡単に解説します。
アメイジアで行われていた人口抑制
エイダ「アメイジアはその創設以来、人口の増減を調整することにこだわりました。その過程で、自然死・突然死は秩序を乱すとみなされるようになったんです」
「SYNDUALITY Echo of Ada」Old Amasia Investigation Trailer
アメイジアはインフラから出生率にいたるまで、超高度AIによって統制されていました。
人口統制が起こったのは恐らく、2250年にエネルギー危機が起こったからです。
人が減って労働力が減ることも、人が増えすぎてエネルギー消費が激しくても立ち行かない状態だとAIが判断したのかもしれません。
自然死・突然死が駄目というのなら、アメイジアでは人はどのように誕生し死んでいくのでしょうか?
予定の寿命に到達すると強制的な死が待っている
アメイジア市民は予定の寿命に到達すると、強制的な死を迎えます。
市民は感情サプリを飲み、死を受け入れるようになっているそうです。
アメイジアでは予定寿命到達者が一斉に死を迎えるタイミングで、政府主導の合同葬式(ターミナル・ユニオン)が行われていました。
予定寿命到達者が出ると新しい生命が生み出される仕組みだった?
死がAIによって管理されていたということは、子どもの誕生も管理されていたと予想されます。
自然妊娠からの出産はありえなかったはずです。
だからこそ、トキオは「作られた」と言ったのだと思います。
シエルがインストールさせたプラグインは何?
追手から逃げる際に、シエルはカナタにとあるプラグインをインストールしてもらっています。
このプラグインは何だったのでしょうか?
シエルは未契約のゼロ型の素体になろうとした
カナタ「逃げる以外に手はないのか?ゼロ型を探さないと…」
シエル「そのことなら私に任せて。別の方法を見つけたから」
カナタ「ホントに?」
シエル「えぇ。必ず手に入る。だから今は無事に帰ることだけを考えて」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
シエルはゼロ型の素体は必ず手に入ると断言していました。
そもそもカナタがアメイジアの跡地を目指したのは、ノワールたちを助けるためです。
ノワールは「消えたくない」と願った後、倒れて機能停止してしまいました。
現在はノワールとミステルという二つの人格が一つのボディを取り合っている状態です。
このままではノワールとミステルのいずれかが消えてしまうので、二人を分離し、もう一つのゼロ型のボディに一人を移そうとしています。
移せるボディの条件は、「ゼロ型であること」「契約前のメイガスであること」です。
ヴァイスハイトが自分を初期化すると分かっていた
シエル「私はこれまでに何度初期化されたんですか?」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
シエルはヴァイスハイトがペンダントを通して自分を初期化してくると見越していました。
カナタと逃走した際に、あからさまに怪しいペンダントを捨てなかったのもそのためです。
ヴァイスハイトが初期化してくることを利用し、未契約のゼロ型のボディになろうとしたのだと思います。
プラグインは初期化後に機能停止し、再起動させないためのものだったのではないでしょうか?
指輪は何故小指にはまったのか
インストールされたプラグインが指輪の形になってシエルの右手の小指にはまりました。
本来右手の小指に指輪をはめる意味は「自己表現力を高めて、自分の魅力をアピールする」というものです。
小指は約束や願掛けに使われることもあり、願いを叶えるという意味もあります。
しかし今回に限って言うなら、「カナタと指切りをした指だったから」が一番しっくりくる気がしますね。
カナタと繋がった指だったから?
繋ぐ指、約束は解けないままで あなたの夢がちゃんと叶うように歌うよ
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話挿入歌「Your Song」
シエルの新曲「Your Song」の歌詞の中で、「繋ぐ指、約束は解けないままで」とあります。
あの時カナタと交わした約束はシエルにとってかけがえのないものであり、例え自分が消えてしまってとしてもカナタの願いが叶うようにと願いを込めて、指輪を小指につけたのかなと思っています。
ヴァイスハイトは何故人とメイガスを信じられないのか?
マハト「ならばヴァイスハイトをどう思う?」
「すまぬ。我にも分からぬことを聞いた」
シュネー「とても慎重で寂しいお方かと」
マハト「何故そう思う?」
シュネー「あのお方はメイガスを信じておられません。そして同じように人も信じていないようにお見受けいたします」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
ヴァイスハイトはわざとシエルを追い込んで自分を裏切るように仕向けていました。
シュネーやムートンと良好な関係を築いているマハトやトキオとはまるで違いますね。
そんなヴァイスハイトですが、誰も信用しない性格は後天的なものではないかと私は思っています。
その理由としては、ヴァイスハイトのスコアがオールSのトップだったからです。
クレイドルコフィンを操るにはメイガスとの協力が必要不可欠
クラウディア「こんな風に…ドリフターとメイガスが身も心も深いところで繋がって一つになるの」
アニメ「SYNDUALITY Noir」5話「Drifting the maze」
クレイドルコフィンを動かすためにはメイガスとの協力が必要不可欠です。
姿勢制御から銃の照準にいたるまで、メイガスの演算能力が使われています。
ヴァイスハイトが全くメイガスを信用していないなら、コフィンの性能を十分に引き出すことはできないのではないでしょうか?
なので、何かがきっかけでヴァイスハイトが人間(メイガス)不信になってしまったということは十分考えられます。
パスカルが原因?
*ここからは予想になります。
ヴァイスハイトの性格が歪んだ原因として考えられるのはパスカルの存在です。
彼女は「パスカル計画」を考案し、一部研究者とメイガスが地上へと旅立ちました。
パスカルとミステルも計画のうちの一組です。
ミステル「メイガスの歌を人間たちがあんなに喜んで…。マスターの…計画は無駄ではなかった」
アニメ「SYNDUALITY Noir」13話「Double cast」
パスカルは人とメイガスの関係をよりよいものにしたいという思いがあったようです。
AIによってゆりかごから墓場まで統制される生き方よりも、地上でたくましく生きる人々に希望を見出したのではないでしょうか?
そんなパスカルの理想と反発し、ヴァイスハイトは歪んでいってしまったという予想になります。
ヴァイスハイトがイストワールを目指す理由は?
イデアールの目的は、イストワールに到達して人類が支配する世界を取り戻すことでした。
マハトはそんなヴァイスハイトの理想を信じて、ゼロ型メイガス狩りといった汚い仕事にも手を染めてきました。
しかしマハトの覚悟とは裏腹に、ヴァイスハイトの本音は違っていたようです。
ヴァイスハイトの本音は「メイガスなき世界」
ヴァイスハイト「フフ…君が僕に興味を持ってくれるなんて珍しいね。確かに僕には別の目的がある」
トキオ「そいつはなんだ?」
ヴァイスハイト「メイガスなき世界の実現」
アニメ「SYNDUALITY Noir」
ヴァイスハイトの理想を信じてきた人たちを裏切るようなセリフですね😱
マハトがシュネーを切り捨てるなんてありえないので、当然ヴァイスハイトの本音を知らないまま従っているということになります。
もうみんなでイデアール抜けよう!!😓
ヴァイスハイトが目指すものが「メイガスなき世界」ならば、何の為にイストワールを目指すのでしょうか?
その前にイストワールには何があるのかを解説します。
イストワールにあるのは「過去の遺産」
トキオ「過去の遺産なんざもう世界には必要ねえ。近づけさせねえよ、イストワールには」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
イストワールにあるのは過去の遺産だとトキオは言っています。
ミステル「大気圏外通信だ」
カナタ「えっ!」
シエル「宇宙との通信ってこと?」
ミステル「新月の涙以前、宇宙開発競争で培われた技術だが、アメイジアの時代には既に失われていた」
アニメ「SYNDUALITY Noir」14話「Mysterious journey」
新月の涙以前にあってアメイジア時代にはなくなった技術があります。
それが宇宙関連の技術です。
マリアがロケットを飛ばしていましたが、高度1万mの壁を超えることはできませんでしたね。
イストワールには新月の涙以前のロストテクノロジーが眠っているのではないでしょうか?
新月の涙をもう一度起こす
ヴァイスハイト「君も新月の涙がなぜ起きたかは教わっただろう?」
トキオ「気象管理衛星の暴走が始まりだったな」
アニメ「SYNDUALITY Noir」18話「Beyond the sky」
そこで考えうる最悪の想定が、「もう一度新月の涙を起こすこと」です。
イストワールに到達すれば、気象管理衛星を故意に暴走させることもできるかもしれないからです。
ヴァイスハイトにとって、メイガスとの絆を重んじるドリフターは邪魔な存在。
もう一度新月の涙を起こせば、地上で暮らす人々はほとんど生きられないでしょう。
地上に生きる人々を一掃し、再び地下のアメイジアが覇権を握ることがヴァイスハイトの目的ということになります。
18話の感想
ヴァイスハイト役の梶裕貴さんの演技が光る回でした!
イケボに定評がある梶さんですが、ここまでねっとり気持ち悪いボイスもいけるだなんて、さすが演技の幅が広いですね(誉め言葉ですw)
前回に引き続き、依然としてシエルの死亡フラグが立ってしまっている状態ですが、次回予告はどうなっているのでしょうか?
さっそく見てみましょう!
カナタを心配して後を追っていたエリーが見つけたのは、動かなくなったシエルを抱えた放心状態のカナタだった。自分のせいだと己を責めるカナタ。ノワールとミステル分離のタイムリミットが迫るなか、様々な葛藤を抱えたカナタに決断が迫られる―。
アニメ「SYNDUALITY Noir」19話「Body double」
どうやら次回はカナタが決断する回になりそうです。
決断というのは、ノワールかミステルをシエルの体に移すかどうかということですね。
正直なところ、もしカナタがシエルを見捨ててノワールたちを助けるなら、「見損なったぞカナター!😠」となりそうです😅
シエルが助かる道を考えてみましたが、
- シエルのボディが二人分の処理負荷に耐えられる特別製
- アルバが別のゼロ型ボディを見つけてくれる
- デイジーオーガにシエルのデータを移す
とかでしょうか…。
シエルは自分の意思でヴァイスハイトから逃れて、仮初ではありますがカナタのメイガスになりました。
ヴァイスハイトに翻弄され苦しみ続けたシエルに、これからは心から信頼できる関係をカナタたちと築いていってほしいです…😭
カナタには3人助ける方法に何とか辿りついて欲しいですね。
次回の考察はこちら👇
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