コピーされた母の人格を追って、モッガディートになった男
アニメ「AIの遺電子」の第1話「バックアップ」の考察です。
国民の1割がヒューマノイドという世界のお話ですね。

最初は誰がヒトで誰がヒューマノイドなのか、全く区別がつかなかったです…😅
主人公の須堂光が裏医者をやっているのは深い理由があるようで…!?
- ヒトとヒューマノイドの見分け方
- ヒューマノイドに人権はある?
- 光の病気は何だったのか?
- 光は何故モッガディートをやっているのか?
- 用語解説:インプラント・二重盲検
アニメ「AIの遺電子」公式サイト👇
このページはアニメ「AIの遺電子」の1話のネタバレを含みます。
1話をご視聴の後で読んでいただけると、より楽しめます。
ヒトとヒューマノイドの見分け方

パッと見ただけでは、ヒトとヒューマノイドは見分けがつきません。
しかしよく見ると瞳孔の形状が違うことが分かります。
ヒューマノイドは横長の楕円です。
ヒューマノイドに人権はあるのか?
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— TVアニメ「AIの遺電子」公式@7月7日放送開始! (@ainoidenshi_off) July 8, 2023
「AIの遺電子」に登場する
AI(人工知能)用語解説🧠
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number1… ヒューマノイド
22世紀後半
人権を持ちヒトと共に暮らしている
ヒューマノイド とは…?#アイノイデンシ#AIの遺電子 pic.twitter.com/Cx3jEiKBeX
公式の用語解説では、ヒューマノイドは人間と同じような権利を持ち、社会の中で暮らしていると書かれています。

ニュースキャスター「スイスで13日に始まったロボット倫理会議で、大沢裕二教授がモズレー賞を受賞しました。現在米国に住む大沢さんはヒューマノイドの権利保護に影響を与えた数々の思考実験で知られ、現在のヒューマノイドの…」
アニメ「AIの遺電子」1話「バックアップ」
ただしニュースを見る限りでは、ヒューマノイドの権利保護のために尽力した人間がいることから、以前はヒューマノイドに今ほどの人権はなかったと考えていいでしょう。

「何だその口の聞き方は!ヒューマノイドだと思って見下してるな!」
アニメ「AIの遺電子」1話「バックアップ」
バックアップをとったことを咎められた依頼人(ヒューマノイド)が激昂して「見下してるな」と言っていたのも、ヒューマノイドへの差別が根絶したわけではないことを示唆しています。
光は遺伝子性疾患だった

彩佳「はい。ゲノム編集は難しいって言われましたけど」
アニメ「AIの遺電子」1話「バックアップ」
詐欺師の話から、光はゲノム編集で根本治療する病気だったことが分かります。
ゲノム編集とは遺伝子を改変する技術です。
つまり光は遺伝子性疾患だったことが分かります。
回想で、寝込んでいる光に彩佳が優しく声をかけるシーンがありましたね。
25年前、光の母・彩佳(ヒューマノイド)は息子の高額な治療費を負担してもらうために、ある治験に参加しようとしていました。
しかし治験自体が詐欺であり、この時彩佳は電脳をコピーされてしまったようですね😢
光は何故モッガディートなのか?

カオル「ん~、一応あらってみるけどさ。闇流通の品といっても、あの程度のバックアップツールじゃねー。もろもろ絞り込むのは難しいかも」
光「どんな小さなことでも構わない。コピーされた母さんの人格に関する情報が掴めたら…」
アニメ「AIの遺電子」1話「バックアップ」
光は法外な値段で違法な治療も請け負うという「モッガディート」という裏の顔を持っています。

完全にブラックジャック!!😂
これは闇流通のツールや治療にかかわることで、コピーされた母親の人格の情報を掴むためです。
バックアップをした依頼人にガチギレしていたことから、見つけ次第即回収もしくは消去しようとしているものと思われます。
用語解説:インプラントと二重盲検
ここでは1話に登場した用語の解説をしています。
インプラント

「光なぁ。友達もみんなやってるのか?インプラント」
「そりゃもう!入れてないの僕くらいですよ」
アニメ「AIの遺電子」1話「バックアップ」
須藤新医院は、人間にインプラントを入れる施術も行っているようです。
私たちの世界だと、インプラントは永久歯を失った人に対し人工の歯根と人工の歯を装着する手術を行う治療のことですが、AIの遺電子の世界では違います。
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— TVアニメ「AIの遺電子」公式@7月から放送中! (@ainoidenshi_off) July 22, 2023
「AIの遺電子」に登場する
AI(人工知能)用語解説🧠
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number3… インプラント
人そっくりの機械が生まれた一方で人間の体もテクノロジーで変わりつつある ―。
インプラント という技術とは…?#アイノイデンシ#AIの遺電子 pic.twitter.com/8ERkpHiXiE
公式の解説によると、脳(ヒューマノイドの場合は電脳)とネットをダイレクトにつなぐ技術のようです。
インターネットを開通するような手軽さで開通でき、使い方を教えるまでもなく、少年はゲームアプリを起動して遊んでいましたね。

脳を勝手にいじられているみたいで、私だったらインプラント施術ためらっちゃいそうですけど、この世界では当たり前のように受け入れられているんですね😳
二重盲検

二重盲検というのは、観察者と患者の両方が、どの治験薬を使用しているかを一切知らない状態で行われる治験方法のことです。
ダブル・ブラインド・テスト(DBT)とも言われます。
どの薬を使用しているか知っていると、主観やプラシーボ効果(偽薬で被験者が回復を実感する現象のこと)が入って、客観性が失われてしまうからですね。
詐欺師が持ちかけた治験自体が嘘で、本当の目的は市場価値が高い電脳を選定したかったのだと思います。
1話の感想

もうこんな未来がすぐそこに来ているような、他人事とは思えませんでした…!
「何故バックアップは違法なのか」というと、悪用する人がいるからですね。
いくら便利な技術でも、悪用する人間がいるなら規制せざるを得ないのは切ないです。
人間と共に生きるヒューマノイドは人間にとって道具にすぎないのか、それともよき隣人なのかという問いがあるならば、私だったらよき隣人だと答えそうですね。
道具には使用目的があり、目的を果たせない道具は破棄されます。
しかし人がそうであるように、ヒューマノイドが動かなくなるまでに紡いできたものは決してなくなりません。
今回の依頼人の妻も、家族との思い出をフォーマットすることを拒んでいました。
例えウィルスに感染していても、自分であるものを破棄したくなかったんだと思います。
ただの道具なら、きっと「データが一週間巻き戻るだけ」という認識だったでしょう。
そういう意味では、ヒューマノイドは人間と変わらないんでしょうね。
アニメのタイトルがAI(エーアイ)と読むのではなく、AI(アイ)と読むのはきっとそういうことなんだと思っています。
当ブログでは毎週土曜日に各話考察を投稿してまいります!
放送を見た方が疑問に思いそうなことを中心に解説していく予定です。
それでは全12話どうぞよろしくお願いします🎵
次回の考察はこちら👇
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